視点
核合意・ウィーン協議に対する欧米諸国の視点で、真逆に提示された真実
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核合意・ウィーン協議
IAEA国際原子力機関の最近の報告の発表を受け、英国、ドイツ、フランスの外相らは、イランの核開発計画の進展に懸念を表明する共同声明を発表し、自らの繰り返しの妨害行為や約束違反に言及せずに、イラン政府に対し可及的速やかな協議への復帰を求めました。
米国務省のイラン担当の特別代表を務めるロバート・マレー氏も、アメリカの政治専門紙ポリティコとのインタビューで、「対イラン核合意への復帰の運命は、根本的な疑問と化している」と述べています。
このような欧米の立場表明と同時に、ロシア大統領府はある声明において、プーチン・ロシア大統領とマクロン・フランス大統領が電話会談で、オーストリア・ウィーンでの核合意の完全実施に向けた協議の推進と継続を求めたことを明らかにしました。
イランは、核合意維持の枠組みの中での、建設的かつ論理的な交渉に反対したことは一度もありません。しかし、欧米諸国が引き起こした行き詰まりから脱出すべく、交渉が受諾可能で論理的な結論に達しうるのは、アメリカとこれに同盟するヨーロッパ諸国が、自らの政治的要求を通すための頑固さや執着に代わり、イラン国民の法的権利を認識する時でしかありません。
イランの政治アナリスト、サーダーティアーン氏は、「イランは、緊張を緩和し、各国を外交と対話へ促すすべての計画を歓迎する」とした上で、「ここでの問題は、なぜこれらの国々がアメリカの一方的な行動や専横さに妥協したのか、ということ、そして、なぜこれらの国々が、イランにではなく、再三責務に違反している米国に核合意復帰やその義務の履行を迫らないのか、ということである」と語りました。
核合意の第26条および36条に基づくイランの責務履行の段階的な削減は、核合意の本文と精神に合致するものです。しかし、イランに課せられた義務と権利のバランスが取れていなかったため、実際はイランだけがこの核合意を一方的に実施してきたのです。
欧米諸国がなぜこのプロセスに執着、固執し、6回にわたったウィーン協議が成果なしに終わった原因と結果を真逆に提示しようとしているのか、という問いに対する答えとしては、核合意に関してヨーロッパと米国が不合理で一方的な立場から決まり文句的な声明を発表する目的が、イラン側にボールを投げ、ウィーン協議でイランが有責であることを示すことにある、と言わねばなりません。
米国とヨーロッパは、実際には、ウィーン協議を取り巻く政治的論争を起こす目的が、制裁の構造を維持しながら、核合意の範疇を超えた利権の獲得であることを示しています。
ライースィー・イラン大統領は先週、プーチン・ロシア大統領との電話会談で、「イランは、NPT核兵器不拡散条約を含むすべての国際条約を遵守している」とし、「わが国は、平和的な核活動の分野での国民の権利保護に真剣に取り組んでいる」と強調しました。
プーチン大統領も、「核合意が、この合意に関係のない問題の取引材料になることはあり得ない」としています。
はっきりしていることは、交渉のテーブルをかく乱した主要因である米国が、イランに対して最大の圧力をかける政策を追求し続けており、イランが交渉の場を放棄したと刷り込む心理戦を展開しようとしていることです。しかし、イランは制裁が解除され、イランが核合意の恩恵を受けられれば、この合意に定められた本来の義務履行に戻る準備ができている、と表明しています。
米国とヨーロッパが追求している目標は、核合意で定義されている彼らの公約とはかけ離れています。すでにある証拠や行動から、彼らが検証可能な経済制裁の解除を行う意志をまだ持っておらず、イランにさらに困難で複雑な条件を課そうとしていることが明らかになっています。
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