イラン石油相、「可及的速やかに原油供給を増やす用意あり」
3月 03, 2022 17:38 Asia/Tokyo
オウジー・イラン石油相が、「わが国は、可及的速やかに世界市場への自国産原油の供給量を増やす用意がある」と語りました。
ウクライナ紛争の勃発と、欧米諸国による対ロシア産原油輸出制裁の示唆により、原油価格はこの10年間で最高値に達しています。
また、ヨーロッパでのガス価格も史上最高値に達しました。
特に、ヨーロッパ産原油の主要銘柄・北海ブレント先物は日本時間3日木曜午後1時15分の時点で3.67ドル(3.2%)高の116.60ドルに達し、その後は5ドル超上昇し2013年2月以来の高値となる118.12ドルを付けています。
さらに、米WTI先物は2.41ドル(2.2%)高の113.01ドルに達し、一時は4ドル超上昇して11年ぶりの高値となる114.70ドルとなりました。
なお、OPEC石油輸出国機構と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は2日水曜、4月の生産を日量40万バレル引き上げることで合意しています。
オウジー石油相は、「わが国は、可及的速やかに世界市場に対する自国産原油の供給量を増やす用意がある。一方で、自らの措置により石油市場の安定や落ち着きの維持に向けた下地を作るべきなのは、石油を消費する諸大国である」と述べました。
そして、「世界における政治・経済危機は一連の影響を及ぼすことになり、そうした影響の1つが国際石油市場での原油価格の変動だ」としています。
また、「価格上昇は、産油大国に制裁を行使する一方で、自らの政策により世界で戦争や危機を生み出す、一部の国の政治的決定や措置に根源がある」と述べました。