イラン原子力庁長官、「イスラエルがIAEAの反イラン決議案を後押し」
イラン原子力庁のエスラーミー長官が、「IAEA国際原子力機関理事会における反イラン決議案は、シオニスト政権イスラエルの主導によって推し進められている」としました。
アメリカとヨーロッパ3か国は、IAEA理事会に共同で提出した決議案において、「イラン国内の未申告の施設で見つかったウラン粒子に関連する問題が解決されていないことは、大きな懸念材料である」と主張しています。
また、「イラン側の不十分な協力」のために一連の対立や保障措置の問題が解決されていないとして、「保障措置関連で残された全問題の解決に向けたさらなる協議という、IAEAからの提案を直ちに受け入れる」ことを、イランに対して求めています。
イラン側はこの4か国の行動を、ウィーン協議の進展をより困難なものにする、協議の外交方針から外れた拙速で非建設的なものだとしています。
ロシアのジャガリアン駐イラン大使は、この西側によるIAEAでの対イラン決議案提出をめぐり、「我が国はイランを支持する」と述べています。
イラン原子力機構のエスラーミー長官は8日水曜、記者団から受けたこの反イラン決議案についての質問に対し、「今回主張された疑惑は20年前からイランに対してかけられている」と述べました。
続けて、核合意成立の基本は、イランの核開発計画に対する国際的非難を取り除くことにあったとして、「PMD(軍事的側面の可能性)の枠組みで主張されたすべての問題は解決されている。西側諸国は対イラン制裁を(もっと前に)解除しているべきだったが、それはまだ実現していない」としました。
また、「イランは何ヶ月も協議を行い、合意文面の起草も技術面からは終わっている。しかしシオニスト政権は、テロ作戦、審理作戦、積極的な外交活動、度重なる脅迫を伴った強要によって、イランに脅しをかけてきた」と指摘しました。
そして、イランは隠匿されたり申告されず記載のない、いかなる核活動も行っておらず、今回主張されたケースはシオニストメディアの刷り込みであることを誰もが知っておくべきだと強調して、「我が国はこれまでIAEAに全面的に協力してきた」と述べました。