前参院議長が、安倍氏による統一教会票の配分を証言
(last modified Sat, 30 Jul 2022 06:26:44 GMT )
7月 30, 2022 15:26 Asia/Tokyo
  • 自民党の元参院議員
    自民党の元参院議員

自民党の元参院議員で、2019年まで参院議長を務めた伊達忠一氏が、2016年と今年の参院選で他候補の応援のため、安倍晋三氏に統一教会による組織票のとりまとめを依頼し、安倍氏も了承していたと証言しました。

これは、HTB・北海道テレビが伊達氏に直接取材して明らかになったものです。

この中で伊達氏は、2016年の参院選で、全国区比例から出馬した宮島喜文氏の支援のため、当時の安倍晋三首相に統一教会による組織票の取り付けを依頼したことを明らかにしました。

それによると、安倍氏から宮島氏の選挙情勢について聞かれた伊達氏は、当選するには票数が足りないため統一教会による支援を依頼。安倍氏は、「わかりました、そしたらちょっと頼んで支援しましょう」と応じたということです。選挙の結果、宮島氏は当選しました。

そして、今年の参院選で、伊達氏は宮島氏の再選のため、再度安倍氏に統一教会による支援を依頼します。しかし安倍氏は、今回は井上義行氏に統一教会票を配分するとして、伊達氏の依頼を断ったということです。

伊達氏は食い下がったものの、井上氏が2016年の参院選で落選していたため、今回は宮島氏が引くことになったといいます。宮島氏は今年の参院選にあたって党の公認を辞退し、出馬しませんでした。伊達氏は、「(統一教会の)票がなかったら自分は無理だと思ったんじゃないか」と宮島氏の判断を推測します。

7月の参院選で井上氏は全国区比例から出馬し、当選しています。選挙期間中、さいたま市内で開かれた統一教会系のイベントに出席し、司会者から「信徒になりました」などと紹介されたほか、当選後の7月15日には、自ら統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の賛同会員であることを明らかにしました。

伊達氏も2020年8月以降、3回にわたって統一教会系のイベントに出席していたことが明らかになっています。この理由について伊達氏はHTBの取材に、選挙の支援に対するお礼のためだったと認めました。

自民党の茂木幹事長は26日の会見で、自民党と統一教会との関連について、「党として組織関係はない」と否定しました。しかし、今回の伊達氏の発言は、党総裁であった安倍氏による統一教会票の配分を証言したもので、茂木氏の主張とは真っ向から対立することになります。

 


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