円安がさらに加速、24年ぶりの1ドル143円台後半に値下がり
9月 07, 2022 13:22 Asia/Tokyo
東京外国為替市場の円相場は一時、1ドル144円台まで円売りドル買いが進み、1998年8月以来、24年ぶりの円安水準に達しました。
日本の報道各社によりますと、7日水曜の東京外国為替市場で円相場は一時、1ドル143円台後半まで値下がりし、1998年8月以来約24年ぶりの円安水準となりました。
同日の東京外国為替市場は、アメリカで6日に発表された非製造業の景況感を示す経済指標が市場の予想を上回り、アメリカの景気の底堅さを示す内容だったことから、FRB連邦準備制度理事会による大幅な利上げが続くという見方が広がり、円を売ってドルを買う動きが強まっています。
このため、円相場はおよそ24年ぶりに一時143円70銭台まで円安が進みました。
アメリカで大幅な利上げが続くとの見方から、世界の多くの国の通貨がドルに対して値下がりしていますが、その中でも円の下落率は際立っていて、去年の年末からおよそ20%、額にしておよそ28円、円安が進んだことになります。
なおも止まらない円安傾向について、市場関係者は「先月の講演でFRBのパウエル議長が利上げを続ける姿勢を鮮明にして以降、円安に歯止めがかからなくなっている。アメリカで金融引き締めが続くという見方から、一段と円安が進むこともあるのではないか」とコメントしました。
また松野官房長官は、7日午前の記者会見で「最近の為替市場は、急速で一方的な動きが見られ、憂慮している。その動向を高い緊張感を持って注視するとともに、こうした動きが継続する場合には必要な対応をとりたい」と語っています。