「サハリン2」で輸入のロシア原油、日本に5月以降到着予定
12月 28, 2022 19:05 Asia/Tokyo
ブルームバーグが28日、日本はロシアの「サハリン2」プロジェクトから5月以降初めてロシア産原油を輸入する予定だと報じました。
船舶追跡データによりますと、原油を積んだタンカー「Zaliv Baikal 」は今月27日に「サハリン2」の港湾施設を出港し、日本の菊間港の荷揚げターミナルに向かっているということです。これに関してブルームバーグは、ロシア産原油が日本へ供給されるのは半年余りぶりになると報じています。
ブルームバーグは、ロシア側が同国産の原油や石油製品の価格に上限を設けた国への輸出を禁止したあとに供給が行われていると指摘しています。
日本は先に、自国のエネルギー安全保障で重要な役割を担っている「サハリン2」から調達する原油は価格上限設定の対象外とすると発表していました。
また今月27日にも、日本の損保各社がロシアの海域を対象とした「船舶戦争保険」の提供を1月から停止する問題をめぐり、日本政府が、ロシアからのLNG液化天然ガスの輸入を続けるために各社に保険提供を継続するよう求めていることがわかっています。
これに先立ち日経新聞などでは、国内損害保険各社が来年1月1日以降、ロシアやウクライナ周辺での軍事行動による沈没などの被害を補償する「船舶戦争保険」の提供を停止する予定であり、黒海やアゾフ海だけでなくロシアの極東海域も対象となるため、日本企業も参画する石油・ガス開発事業「サハリン2」からのLNG輸入に影響を与える可能性があると報じられていました。