米地銀破綻受け、日米欧の銀行株が16%値下がり
(last modified Sun, 19 Mar 2023 08:02:40 GMT )
3月 19, 2023 17:02 Asia/Tokyo
  • 日米欧の銀行株が16%値下がり
    日米欧の銀行株が16%値下がり

米シリコンバレー銀行の経営破綻を背景に、日本、米国、欧州の銀行の株価が、今月に入り16パーセント値下がりしています。

米シリコンバレー銀行

 

英紙「フィナンシャル・タイムズ」が伝えたところによりますと、シリコンバレー銀行は今月10日、経営破綻したことでその資産がFDIC連邦預金保険公社の管理下に入りました。これは、2008年の金融危機以降に米国で破綻した銀行としては最大規模となりました。

この後には、ニューヨークを拠点とするシグネチャー・バンクが12日付で閉鎖され、欧州・スイスの「クレディ・スイス」も信用不安から経営危機に陥るなど、世界的に影響が拡大しつつあります。

フィナンシャル・タイムズによれば、こうした金融不安を背景に米国、欧州、日本の銀行の株価は3月以降、計約4590億ドル(約60兆円)、約16パーセント値下がりしたということです。これは2020年3月以降で最大の下げ幅となっています。

影響を最も大きく受けたのは米国の金融機関であるとはいえ、市場データによれば日本の大手銀行も、三井住友フィナンシャルグループが月初に5972円だった株価が4997円に、みずほ銀行は2124.5円から1744円に、三菱UFJが962.7円から805円に、ゆうちょ銀行が1170円から1072円にそれぞれ一時的に下がるなど、軒並み値下がりとなっています。

シリコンバレー銀行の経営破綻に関しては、一部の専門家から「2008年の同様の事例以降、監督各機関が行動プランを確立しているため体系的な金融危機は招かない」と楽観的な声が上がる一方、米国の200近くの信用機関が危険な状態にあるとする研究もあり、予断を許さない状況となっています。

 

 


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