福島原発の処理水、放出開始も未だ反発の声
8月 24, 2023 21:33 Asia/Tokyo
福島原発の処理水の海洋放出が始まったものの、今なお根強い反対の声が上がっています。
日本の報道各社によりますと、原発が立地する福島県の浪江町や大熊町、東京電力本部前で24日木曜、放出に反対する集会が開かれました。
日本国内でも野党・立憲民主党の泉健太代表はこの日、訪問先の兵庫県尼崎市で記者団に対し、「地元の声を無視しての放出に、国民が不安や疑念を持っている。国会で説明するのは当然だ」として、政府の説明不足や風評被害への対応を批判しました。
隣国の韓国でも、野党が「人類最悪の環境災害」と日本を糾弾し、ユン・ソクヨル政権をも批判するとともに、ソウルの日本大使館前では複数の市民団体が反対の声を上げ、一部の若者が建物に一時乱入しました。
また、かねてから放出に反発していた中国は「今日をもって日本の水産物輸入を全面禁止する」と発表しました。さらに、韓国では最大野党「共に民主党」の党員ら約1000人が参加する大規模な集会が開かれたほか、在韓日本大使館前でも反対デモが行われました。
加えて、香港政府も今月24日から日本の10都県からの水産物の輸入を禁止すると発表しました。
東京電力は24日木曜、日本政府の方針に基づき、基準を下回る濃度に薄めたうえで、現地時間の同日午後1時すぎから、管轄下の福島第一原子力発電所にたまる処理水の海洋放出を開始しました。
第一弾となる7800トンは今日から17日間連続で放出され、今年度全体ではタンク30基分の3万1200トンを予定しているということです。