新型コロナ、各国の自粛状況 日本などで外出減少も米国は自粛疲れ
新型コロナウイルスの感染拡大が続く日本やシンガポールなどで4月は多くの人が外出を自粛した一方、感染拡大がピークを過ぎた可能性がある米国とオーストラリアなどではより多くの人が職場に復帰したり公園に出掛けたりしていたことが米アルファベット(GOOGL.O)傘下のグーグルの調べで明らかになりました。
ロイター通信が1日、オークランド(米カリフォルニア州)から伝えたところによりますと、グーグルはモバイル通信の位置情報データをもとに、小売店、娯楽施設、公園、鉄道の駅やバスの停留所、食料品店、職場などへの人々の移動パターンを集計し、1月3日~2月6日の5週間の動向と比較して、その結果を毎週ウェブサイトに掲載しています。
4月30日夜に掲載された最新情報によると、日本では4月7日の緊急事態宣言発令後は人々の移動は半減し、前週末も移動はこの水準にとどまったということです。
シンガポールでは4月最初の週末は小売店や公園への外出が約25%減少。最後の週末は70%減でした。職場への出勤は月初は20%減にとどまっていたのが、月末には約70%減となりました。
ブラジルの結果はまちまちで、月末までバーや映画館への外出は抑制されていたものの、職場への出勤や公園への外出などは増加しました。ブラジルでは感染は当初高級住宅街などで広まり、その後、貧民街に拡大。一部地域ではロックダウン(都市封鎖)などの措置が実施されていますが、ボルソナロ大統領はこうした措置は過剰との見解を繰り返し示しています。
米国では早過ぎる時期に通常の状態に戻ることに当局者は懸念を示しているものの、グーグルのデータでは外出が増加傾向にあります。同国では感染拡大抑制措置に対する抗議行動も発生しており、春になって気候が良くなるにつれ、コロナ疲れが顕著になると専門家は予測していました。
オーストラリアでは交通機関、職場、娯楽施設への外出が4月中旬には80%減少したものの、感染拡大ペースが鈍化した月末には外出は増加しています。
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