12月 29, 2021 17:34 Asia/Tokyo

日本食文化の一端を担うウナギは、高い人気の裏で乱獲や密漁、水質汚染などにより個体数が減少しており、価格が高騰し続けています。

ウナギは漁獲量の減少に伴い価格が高騰しており、日本では現在、高価なご馳走として扱われています。静岡県浜松市で鰻屋を営む蜂須賀強さんによれば、うな重1膳の値段は、40年前に比べて3倍近くになっているということです。

世界には19種・亜種のウナギが生息していますが、その多くが現在、絶滅の危機に瀕しています。ウナギの保護にはその複雑な生態や繁殖方法を正確に把握する必要があるものの、これらも謎に包まれ、完全には分かっていません。

水産総合研究センターでは2010年、シラスウナギの完全養殖の実験に成功しました。しかし、養殖のウナギは天然よりも成長が遅く、また飼育にかかる手間やコストも高いため、市場に出回るようになるまで時間がかかるとみられています 。

東京大学大学院農学生命科学研究科の黒木真理助教は、消費者がさらに意識を持つことがウナギ保護につながる最善の方法だとして、「貴重な天然資源であることを忘れず、ウナギ1匹1匹に感謝する必要があります」と語っています。

日本では、ウナギが生息する河川や沿岸の環境を保全・再生する取り組みも始められており、水産庁、環境省、国土交通省、各漁業者が連携して、その保護や資源管理、環境整備に取り組んでいます。

 

 

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