May 26, 2016 21:42 Asia/Tokyo
  • G7伊勢志摩サミット

G7・先進7カ国の首脳会議が、三重県の伊勢志摩で開幕しました。

ヴァガーリー解説員

この2日間のサミットで話し合われる内容は、世界経済の成長に向けた構造改革を目的にした財政戦略の実施、南シナ海の建設作業問題、世界の平和と安全保障、テロ、難民問題となっています。 G7はアメリカ、カナダ、日本、イギリス、フランス、イタリア、ドイツとなっています。

政治評論家は、G7サミットは世界経済の成長を促すための歩みという以上に、アメリカの政策を実行し、各国に圧力を行使するための会議になっているとしています。経済成長、難民・テロの問題は、様々な会議でG7のメンバーが主に話し合っている内容です。しかしながら、世界は経済的な公正や成長を実現するどころか、テロ、最近では難民問題という最大の問題を抱えています。こうしたことが示しているのは、G7は平和主義のスローガンを掲げながら、これに関して何の措置も講じていないということです。

現在、G7サミットに影響を及ぼしている最大の問題は、南シナ海の領有権をめぐるASEAN・東南アジア諸国連合の一部の国と中国の対立を利用しようとするアメリカの努力です。こうした中、日本もまた、東シナ海で中国と対立を抱えています。アメリカはこうした対立を利用することで、地域諸国を支援し、これまで以上に中国に圧力をかけようとしています。

アメリカのオバマ大統領は、大統領に就任した当初から、アメリカの戦略をアジアに集中させると表明しました。ベトナム、フィリピン、さらには日本と中国の対立により、アメリカは防衛協定に署名し、演習を実施し、艦艇を派遣することで、東アジアの軍事駐留を強化することになりました。このため、G7サミットは、中国との関係におけるアメリカの政策の影響を受けると見られています。この中で、日本もまた、開催国として、中国に対する自らの地位を強化するためにG7の支持を取り付けようとするでしょう。

こうした中、日本の人々によるアメリカの政策や在日アメリカ軍の犯罪行為への抗議は、G7サミットに影響を及ぼしています。沖縄でのアメリカ軍関係者による日本人女性の殺害・遺棄事件は、日本の人々に反米デモを実施することで、アメリカ軍の犯罪を非難し、基地の撤去を求める新たなきっかけを作りました。日本の世論の圧力を受け、安倍首相もオバマ大統領との会談で、この事件に関する日本政府の正式な抗議を伝えました。

オバマ大統領がG7サミットに出席するため日本を訪問している中、日本の人々は原爆投下というアメリカの犯罪に対する彼の謝罪を求めています。

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