東証が、再編成された新たな3市場で取り引き開始
東京証券取引所で4日月曜から、「プライム市場」など新たに再編された3つの市場での取り引きが始まりました。
NHKによりますと、東京証券取引所は4日から、従来までの1部や2部などが廃止され、プライム、スタンダード、グロースという3つの市場に再編されて新たなスタートを切りました。
日本時間の同日午前9時の取引開始に当たっては、日本取引所グループの清田瞭CEOが、「市場再編のねらいは国内外の投資家から高い支持を得られる魅力的な市場を提供することだ。市場再編をきっかけに企業価値の向上にむけた取り組みが進展することを大いに期待したい」と挨拶しました。
市場再編に伴い東証株価指数トピックスの算出方法は段階的に変わります。
これまでトピックスは東証1部に上場するすべての銘柄の時価総額をもとに1968年1月4日時点を100として算出され、4日以降も当面は1部に上場していた銘柄すべてを継続してトピックスに組み入れて算出します。
しかし、今年10月末以降はプライム市場の上場基準に合わせて流通株式の時価総額が100億円に満たない銘柄を段階的に除外し、2025年1月末にはゼロにします。
東証の市場再編について大和総研の神尾篤史主任研究員は、しっかりと株主への還元を考え、成長に向けた戦略を分かりやすく開示することが行われてきている。戦略の見せ方や株主への還元について企業間の競争が激しくなることで日本市場の底上げにつながる」と評価しています。
また今後の見通しについては、「企業は上場のメリットとデメリット、それぞれのコストを比べて今後は上場の廃止を選択する企業も出てくるのではないか。企業の出入りが増えることで市場の新陳代謝が増すだろう」としました。