日銀総裁が金融緩和策維持決定、「大規模緩和策を維持」
6月 18, 2022 14:30 Asia/Tokyo
日銀の黒田総裁が、現時点では金融緩和の修正は考えていない、との見解を示しました。
黒田総裁は17日金曜、記者会見し、欧米の中央銀行が相次いで金融引き締めに動き、日本と欧米の金利差の拡大が急速な円安につながっていることを背景に、大規模な金融緩和策の見直しについて問われたのに対して、「今の物価上昇が景気の下押し圧力になっている」と指摘しました。
その上で「今金融を引き締めると、さらに景気の下押し圧力になり日本経済がコロナ禍から回復しつつあるのを否定して、経済がさらに悪くなってしまう」と述べ、緩和策の見直しは適切でないという認識を示しています。
また、急速な円安について「先行きの不確実を高め、企業による事業計画の策定を困難にするなど経済にマイナスであり望ましくないと考えている」として、金融・為替市場の動向や経済物価への影響を十分注視する必要があると述べました。
日銀は、新型コロナの感染拡大などの影響を注視し、企業の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努め、必要があれば躊躇なく追加の金融緩和に踏み切るとしています。
昨今は円安ドル高が急激に進んでおり、18日土曜時点では1ドル134円台で取引されています。