6月 11, 2016 20:32 Asia/Tokyo
  • 民間人の攻撃の拡大に対するイラン国連大使の懸念表明

イランのホシュルー国連大使が、民間人に対する攻撃のかつてないほどの広がりに、懸念を表明しました。

モッラーイー解説員

ホシュルー国連大使は10日金曜、国連の平和維持活動における民間人の防衛について話し合われた国連安保理事会で、非同盟諸国の代表として、「国際社会は民間人に対する攻撃に深い懸念を抱いており、これは今日、かつてない形で拡大している」と語りました。ホシュルー大使はまた、「国連事務総長の報告によれば、現在も、低所得層の人々の42%が、危機的状況にある地域で生活しており、この数は2030年までに62%に達すると予想される」と述べました。さらに、「民間人の保護などの人道的活動も、国連の活動の一部とみなされているが、残念ながら、危機的な状況にある地域の学校や病院、救援団体に対する攻撃は、日常茶飯事となり、この中で、世界各国は国連憲章に対して、より大きな注目を示さなければならない」としました。

ホシュルー大使によりますと、国連は1999年から、民間人の保護を国連平和維持軍の責務の一部としており、非同盟諸国はこの事実に注目し、特に主権、政治的独立の権利、領土保全に関する国連憲章を尊重しながら、この責務が果されるべきだと強調しています。イランは多くの国で発生している民間人に対する攻撃について、これ以前にも、国連などの国際的な場で懸念を表明し、これに関する国際機関の介入を求めてきました。これ以前にも、イランのデフガーニー国連次席大使は、非同盟諸国が行った国連安保理における演説で、民間人に対する攻撃やパレスチナ・ガザ地区の封鎖の継続、パレスチナ人の住宅の破壊や入植地建設政策の継続、ベイトルモガッダス・エルサレムのイスラム的アイデンティティに対する侵害、パレスチナ人の土地に対する非合法な押収などの、シオニスト政権イスラエルによる数々の占領行為に触れ、イスラエルに対抗し、パレスチナと連帯する非同盟諸国の立場の追求を求めました。 デフガーニー次席大使はまた、国連安保理はこの危機の解決に関して無力であり、シオニスト政権はいかなる処罰も恐れることなく、占領的な行動を続けていると語りました。

イラン外務省のジャーベリーアンサーリー報道官も、これ以前に、罪のないイエメンの民間人や女性、子供が数多く死傷している、サウジアラビアの戦闘機によるイエメン攻撃を強く非難し、国連や国際機関がこの民間人殺害に対応するよう求めました。ジャーベリーアンサーリー報道官はまた、地域の住宅地や非軍事的な標的に対する攻撃の拡大と、国際機関による救援活動の妨害は、人道法に対する明白な違反とみなされると述べました。

このため、イランは3年前、過激主義と暴力のない世界に関する国連総会の決議案を提示しました。これは世界各国の歓迎を受け、採択となったのです。イランが提案した決議案に対する各国の合意と支持は、世界における暴力と過激主義の脅威に対する国連の対応が必要だということを示しています。

シリアやイラクなどの宗派的な暴力など、暴力的な過激主義やそれに関する問題が拡大しているという、重大な事実に注目し、国連は、より真剣な役割を果たすことが必要とされているのです。

タグ