イランが、イエメンでの停戦延長を歓迎
イラン外務省のハティーブザーデ報道官が、イエメンでの停戦がさらに2ヵ月間延長されたことを歓迎しました。
国連のイエメン担当特使のハンス・グルンドベルグ氏は2日木曜、イエメンでの停戦が以前の条件でさらに2ヵ月間延長されると発表しています。
前回の停戦は、今年4月2日から6月2日まで2ヶ月間にわたり有効でした。この停戦合意の最重要項目として、燃料を積載した船舶18隻のイエメン西部フダイダ港への入港、首都サヌア空港での国際便の週2回の離着陸などがあげられます。
今回の停戦延長の一方で、イエメンの相手方であるサウジアラビア主導オアラブ連合軍は、これまでに何度も停戦に違反しています。
イラン外務省のハティーブザーデ報道官は4日土曜、「イランは政治的な努力により、イエメンの完全な封鎖が解除され、恒久的停戦が成立すること、またイエメン問題の政治的な解決策を模索する土台が整えられるよう希望している」と述べました。
さらに、「わが国は常に、イエメン問題の解決策が政治的な手段によるものであると考えており、また、現実的かつ公正なイエメン和平の進展にむけ、自国の全ての可能性を活用している」と語りました。
サウジアラビアは、アメリカ、UAEアラブ首長国連邦、その他の一部の国の支援を受けて、2015年3月からイエメンへ軍事侵攻を行い、同国の全面封鎖を始めました。
サウジアラビアとその同盟国が起こした戦争により、イエメンではこれまでに数十万人の国民が死傷しているほか、400万人が難民となっています。
国連の発表によれば、イエメンは世界最悪の人道的危機に陥っており、同国では現在、2900万人の同国人口のうち80%にあたる人々が、生活を続けるのに支援を必要としているということです。
これまでに、イエメン戦争の終結に向けた働きかけが何度もなされていますが、そのたびにサウジとその同盟国の妨害行為により、これらは頓挫しています。