米、シリアの分裂・分断を画策
クルド人筋によりますと、アメリカがシリア首都ダマスカスにある米大使館を、シリア北東部の米寄り武装勢力の支配下にある地域に移転させようとしています。
シリアにおけるアメリカのこの行動は、シリアでの恒常的な分裂・離反活動を目的に行われています。
クルド語のウェブサイトAdarpressによりますと、シリア北部及び東部のクルド系正式筋は30日土曜、アメリカが今後の一定期間内にダマスカスにある米大使館を前述の地域に移転する予定で、技術問題を専門とする米国代表団がシリア入りし、シリア北東部のハサカ県への大使館移転に向けた行動をとることになっていることを明らかにしました。
これに関して、レバノンの新聞アル・アフバールも「米は、『駐ダマスカス米国大使館』から『在シリア米国大使館』に名称を変更し、その名称からダマスカスという地名の削除により自国大使館の活動を活性化することで、シリアでの分裂・離反活動を強化している」と報じています。
同紙はまた、「在ダマスカス米大使館は2011年のアメリカ外交団の国外退去および、シリア政府による米大使追放決定を受けて、2012年に活動停止となった」と報じました。
米国占領軍がシリア北東部およびシリア、ヨルダン、イラク間の国境の三角地帯に駐留した後、米は作戦の一部調整を目的に自らの外交活動を再開し、それにより最近大使館名の変更に踏み切るとともに、ハサカ県での業務再開を発表しました。
米軍及びこれにつながるテロリスト因子は長期にわたり、シリア北部と東部に違法駐留しており、同国の石油資源や穀物を略奪している上に、これらの地域の住民やシリア政府軍に対抗する行動をとっています。しかし、このことは常にシリアの政府と国民の抗議行動をひきおこしています。