ヒズボッラーのメディア影響力を認めたイスラエル:アフィフ報道官殺害
イランの国際問題評論家モハンマド・メフディ・ラヒーミー氏は自身のXで、「レバノン・ヒズボッラーのメディア担当だったムハンマド・アフィフ・アル・ナブルスィ氏を殉教させたというシオニスト政権イスラエルの行動は、同政権に対抗するヒズボッラーが持つメディア面での力の強さを認めた証である」と投稿しました。
【ParsToday西アジア】ヒズボッラーのメディア報道責任者であり公式スポークスマンでもあるムハンマド・アフィフ氏が17日、イスラエル軍の攻撃で殉教しました。
ヒズボッラー内で「ハージー・ムハンマド」として知られていたアフィフ氏は1983年にこの抵抗組織に加わり、ヒズボッラー創設メンバーの一人とみなされていました。彼は当初からヒズボッラーという組織において影響力ある役割を果たし、次第にこの組織の重要人物の1人として台頭しました。
彼は2014年、ヒズボッラーのメディア関係責任者に任命され、特にイスラエルとの紛争や危機的な折に、国内および国際メディアとの調整やこの組織のメッセージ発信において重要な役割を果たしました。
さらに2023年10月7日以降、イスラエルが数々の犯罪に手を染めていく中で、ヒズボッラーとしてパレスチナの抵抗への断固たる支持を表明し、この組織が引き続きイスラム諸国を支持していくことを強調していました。
アフィフ氏は、特にイスラエル軍の対レバノン攻撃が激化する中、わけてもヒズボッラーのナスロッラー前事務局長が殉教した後のここ数週間において、ほぼ毎日記者会見を開き、報道各社の記者団に対し、彼らの質疑に回答していました。
アフィフ氏は最近、ある記者会見においてイスラエル政権の脅迫に疑問を突きつけ、「我々は脅迫はもちろん、そもそも攻撃自体さえ恐れていない。我々の意志は固く、これまで通り抵抗を続ける」と述べています。
今回のアフィフ氏の殉教は、著名人をはじめとするXユーザーの間で幅広い反応を呼びました。
イラン国会議長の政治・メディア担当補佐官であるモハンマド・サイード・アハディヤーン氏は、アフィフ氏の殉教を受けて、「地域・世界における抵抗運動の言説がメディアで拡大したのは、アフィフ氏がヒズボッラー内で10年間にわたり行ってきた神の道における聖なる努力のおかげである」「今日、ヒズボッラーはもはやレバノンにとどまらず、この抵抗組織の旗は世界各地で堂々と掲げられている」と投稿しました。
他にも、元イスラム文化指導相を歴任したセイエド・モハンマド・ホセイニー氏および、イランのサッカー選手メフディ・トラービー氏らがアフィフ氏の殉教に言及しました。
ホセイニー元イスラム文化指導相はアフィフ氏を、「レバノンの勇敢なる人々の抵抗を語り伝え、雄たけびを轟かせた、疲れることを知らぬ聖なる戦士」と表現しました。
サッカー・イラン代表のメフディ・トラービー選手も、「殉教者アフィフ氏はシオニスト政権の犯罪を自らの声で語り継いだ」としました。
イランの国際問題評論家、モハンマド・メフディ・ラヒーミー氏も「アフィフ氏暗殺を狙ったイスラエル政権の度重なる工作は、この殺戮政権に対するヒズボッラーのメディア活動の痛烈さを物語っている」とし、「ヒズボッラーは当初からメディアにとって特別な地位を占めており、その組織の発展にともない、メディア関連の活動も拡大した」と記しました。