シオニスト評論家:「イスラエル首相は政界での生き残りをかけて戦争を展開」
(last modified Wed, 25 Jun 2025 10:13:36 GMT )
6月 25, 2025 19:13 Asia/Tokyo
  • シオニスト評論家:「イスラエル首相は政界での生き残りをかけて戦争を展開」
    シオニスト評論家:「イスラエル首相は政界での生き残りをかけて戦争を展開」

トルコ・アナトリア通信がシオニスト評論家の見解として、「シオニスト政権イスラエルの戦争は、同政権のベンヤミン・ネタニヤフ現首相の政界での生き残りという目的だけが発端である」と報じました。

【ParsToday西アジア】イルナー通信によりますと、イスラエルの大学で教鞭をとるニーヴ・ゴードン(Neve Gordon)教授は、ネタニヤフ首相が「勝者として歴史に復帰する唯一の方法は、イランの核計画を解体することだ」と考えている、と語っています。

ゴードン教授はアナトリア通信に対し「イスラエル政権が対イラン攻撃を決断したのは、ネタニヤフ首相の傲慢さと『成功した指導者』としての地位を確立したいという願望が主な原因だと考えている」と述べました。

また、「2023年10月7日のパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの攻撃の後、ネタニヤフ首相は自身の『歴史的評判』が深刻なダメージを受けたことを認識し、このことが彼に致命的で過激な行動を促した格好となった」としています。

この報道れば、これはイスラエルが24日火曜、ドナルド・トランプ米大統領の停戦要請を受け入れた際に発表した公式声明にも反映されています。ちなみにその声明では、シオニスト政権は「作戦の目的」を達成し、「核兵器と弾道ミサイル分野での存亡に関わる2つの脅威を排除した」と主張しています。

この主張の一方で、イスラエル人アナリスト、ユーリー・ゴールバーグ(Yuri Goldberg)氏は「ネタニヤフ首相はイスラエル(政権)が存亡の危機に瀕しているかのように見せかけようとしている」との見解を示しました。

アナトリア通信はまた「イスラエルとイランの間で脆い停戦が成立、あるいは少なくともその可能性が出てきたことで、どんな類のものであれ一時的停戦が実際に持続しうるかどうかという疑問が高まっている。一方で、有識者筋はイスラエルがパレスチナ・ガザとレバノンで同様の合意に違反し続けていることを指摘している」と報じました。

この報道によりますと、こうした疑念のもう一つの主な理由はネタニヤフ首相自身の計算にあります。アナリストらの間で言われるその計算とは、政界で自らが生き残るという同首相の思惑だけに端を発しています。それは、ネタニヤフ氏が占領地内での不人気・不支持、汚職裁判、連立政権の弱体化に直面していることが理由です。

アナトリア通信はさらに「戦争を起こすことは、ネタニヤフ首相の生き残り戦略の重要な一部となっていると思われる。それは、イスラエルによる対イラン攻撃は、ネタニヤフ首相が議会解散と早期総選挙開始の危機に瀕した不信任決議を辛うじて乗り切った直後に起こったからである」と強調しています。

同通信はまた「専門家らは数ヶ月にわたり、ネタニヤフ首相が極右同盟の支持を維持するため、ガザに対するイスラエルの大量虐殺戦争を意図的に長期化させている、と論証している」と報じました。

なお、ニーヴ・ゴードン氏は「もし彼がそれを中止すると決断すれば、現政権の彼の連立メンバーの一部が彼から離反し、彼の政権が崩壊するのは目に見えている」とコメントしました。

 

 


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