イスラエルはなぜ飢餓をガザ市民に対する武器として利用しているのか?
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シオニスト政権イスラエルが非人道的な行為を続け、ガザ封鎖を続行する中、数千人のパレスチナ人が栄養失調、ひいては危機的な状況に陥っています。
(last modified 2025-07-22T06:29:00+00:00 )
7月 22, 2025 15:24 Asia/Tokyo
  • ガザにおける栄養失調と飢餓の危機
    ガザにおける栄養失調と飢餓の危機

シオニスト政権イスラエルが非人道的な行為を続け、ガザ封鎖を続行する中、数千人のパレスチナ人が栄養失調、ひいては危機的な状況に陥っています。

パレスチナ保健省は、イスラエルによる継続的な封鎖とガザ住民への攻撃により生じた栄養失調と飢餓により、過去24時間以内にガザ地区で18人のパレスチナ人が殉教したと発表しました。これに先立ち、UNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関は、ガザ地区の5歳未満の乳幼児の栄養失調率が倍増していると警告し、去る3月から6月にかけてガザ地区で実施した約7万4000件の検査により、数千例の急性栄養失調が記録されたと指摘しています。

イスラエルという占領政権が依然としてガザ地区への食糧、医薬品、燃料の搬入を阻止しているため、ガザ地区の病院は医療ニーズを満たせず、これにより今後数日間でガザ地区では医療システムが完全崩壊し死亡率が上昇すると考えられます。

パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスも21日月曜、ジェノサイドに抗議するとともに、7月21日を「世界的な怒りの日」と宣言しました。ハマスはイスラム共同体および、世界の何物にも隷属しない自由なる人々に対し、今後数日を占領政権の犯罪を非難する世界的な民衆運動の日々とするよう呼びかけ、また大規模なデモの開催や政治・学生からの圧力行使をもって戦争の早期終結とガザ封鎖解除に向けた行動を起こすよう求めています。

パレスチナ戦士らが構成する複数組織も共同声明を発表し、「パレスチナ人の大量虐殺とガザ地区での意図的な飢餓拡大の有責者はネタニヤフ・イスラエル首相とその内閣である」と非難し、この「組織犯罪」を国際人権法とジュネーブ条約(武力紛争時における人道的保護を目的とした国際条約の総称)への明らかな違反であると断言しました。

イスラエルは国際社会を見くびり、戦争の即時終結を求める国連安保理の決議、そして大量虐殺行為の防止とガザでの壊滅的な人道状況の改善措置を求めるICJ国際司法裁判所の命令を無視し、ガザ住民に対する大量虐殺犯罪に手を染め続けています。

イスラエルは米国の支援のもとに2023年10月7日、ガザ地区の住民に対する壊滅的な戦争を開始し、その結果、大規模な破壊と致命的な飢餓を引き起こしました。これにより、女性と子供を主とした数千人のパレスチナ人が殉教、または負傷しました。

シオニストは、飢餓をガザ市民に対する武器として利用し、政治、軍事、そして人口動態面での目標を推進しています。国際機関が多数の報告書で確認しているこの組織犯罪には、ガザの完全封鎖、人道支援の搬入阻止、そして食料や水の配給センターといった重要なインフラの破壊が含まれています。

イスラエル政権は意図的に飢餓を引き起こすことで、ハマスなどの抵抗運動に圧力をかけようとしています。またこの占領政権は民間人を飢餓に追い込むことで、抵抗運動への支持を低下させ、パレスチナ諸団体がイスラエルの提示する交渉条件を呑まざるを得なくなることを期待しています。

イスラエル政権はまた、耐え難い状況を生み出すことでガザ住民を移住に追い込もうと画策しています。これは、ガザの人口構成を変え、同地区のパレスチナ人人口を削減するための、計画的かつ長期的な陰謀の一部だと言えます。

ガザ市民を飢餓に追い込む兵糧攻め政策は、政治、軍事、そして人口動態面からの歴然とした多目的の戦争犯罪です。イスラエル政権は国際機関からの警告にもかかわらず、米国の支援と国際社会の無策ぶりに乗じて、これらの行動を継続しています。

イスラエル政権はシオニスト指導者とネタニヤフ首相の期待に反し、占領政権がガザにおける目的を達成していない状況下で、ガザにおける組織犯罪を続行しています。パレスチナ国民は、ハマスをはじめとするパレスチナ抵抗組織をこれまで通り支持しており、抵抗組織の弱体化を狙うシオニストの陰謀は失敗に終わりました。

シオニストが牛耳るイスラエル政権は、米国と西側諸国の支援を得てガザにおける人道危機の悪化および、パレスチナ人の抵抗の沈静化を狙っていましたが、この計画は実現しませんでした。こうした状況下で、シオニストの犯罪に対抗するパレスチナ人への連帯は、世界規模で著しく強まっています。

 

 


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