ガザ発・南ア行き謎のフライト:イスラエルがパレスチナ人を強制移送?
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ガザ在住のパレスチナ人およそ150名が、謎のチャーター便に乗せられ南アフリカに移送されるという出来事がありました。事件の背後には、ガザ住民の強制移住を画策するイスラエルの影がちらつきます。
(last modified 2025-11-17T06:35:20+00:00 )
11月 16, 2025 19:40 Asia/Tokyo
  • ガザ発・南ア行き謎のフライト:イスラエルがパレスチナ人を強制移送?
    ガザ発・南ア行き謎のフライト:イスラエルがパレスチナ人を強制移送?

ガザ在住のパレスチナ人およそ150名が、謎のチャーター便に乗せられ南アフリカに移送されるという出来事がありました。事件の背後には、ガザ住民の強制移住を画策するイスラエルの影がちらつきます。

【ParsToday西アジア】ここ数日、ガザから南アフリカに向けて約150人のパレスチナ人が秘密裡に移送されたとする報告が相次ぎ、南アフリカのラマポーザ大統領は、この問題に関して同国の情報機関が調査を行っていると述べました。

150人は、ガザからのチャーター便で南アの首都ヨハネスブルグに到着したとされていますが、当初入国を拒否され、10時間以上も機内で待機していたということです。入国拒否の理由は、パスポートに通常の出国スタンプがなかったためです。最終的に、地元の慈善団体と南ア政府の配慮により、入国を許可されたと伝えられています。

在南ア・パレスチナ大使館は声明を発表し、このフライトが非公式な形で手配されたものであるとしました。

この謎のフライトは、単なる偶発的な事件ではなく、イスラエルが数十年にわたり推進してきた深刻かつ長期的なパレスチナ人の強制移住政策の一部ではないかと捉えられています。この政策は、現在イスラエルの同盟国の支援を受けて実行に移されつつあります。

イスラエルはガザのパレスチナ人を強制移住させ、ガザとヨルダン川西岸のパレスチナ人の人口を減らすことを目指しています。この方針は、イスラエルに有利な人口構成を作り出すためのより広範な計画の一環です。具体的には、占領地におけるパレスチナ人の人口を減少させることで、入植地の拡大とイスラエルの存在感を強化することが狙いです。また、パレスチナ人の人口が減少することで、地元住民や国際社会の反対に直面するような計画の実行が容易になり、土地や資源の利用を加速させることができます。このような動きは国際法に反するものであり、多くの国際的な文書で深刻な人権侵害として認識されていますが、イスラエル当局はこの政策の実行を進めています。

また、イスラエルはこうした政策をとることで、ガザの人道的危機を「移民問題」にすり替え、占領と封鎖に対する責任を回避することを狙っています。実際、パレスチナ人の強制移住は、イスラエルがパレスチナ問題に対して「静かな解決策」として捉えている戦略の一部です。この戦略は騒がしくはないものの、地域の人口構成に深刻な影響を与えています。

この政策は長い歴史を有します。1948年のナクバ(大惨事)以来、70万人以上のパレスチナ人が自らの家を追われ、隣国に避難することを余儀なくされました。その後の戦争や紛争においても、新たな難民の波が発生しました。イスラエルは常に様々な手段を使って、パレスチナ人をその土地から切り離そうと試みてきました。

パレスチナ人の強制移住政策は、トランプ米大統領の支持も受け、公式に進められてきましたが、最大の障害はパレスチナ人の抵抗と土地に対する権利の主張、そして強制移住計画に対する国際社会の反発でした。イスラエルとアメリカによって強制移住政策が公然と掲げられた時、他の国々はこれを受け入れず、強く非難しました。そのため、イスラエルはこの政策を間接的に、代理を通じて実行しようとしていると見られます。今回の南アフリカ行きのフライトは、その古くからの政策が、さらに巧妙で覆い隠された方法で進行している一例と言えるでしょう。

しかし、こうした企みでもっても、パレスチナ人の土地に対する権利を奪うことはできません。今日、これらの行動はガザの人口構成変更を狙った計画に対する世界の監視と、公共の関心が必要であることを再確認させるものです。イスラエルの試みが何の抵抗もなく進められるなら、パレスチナと地域の未来に対して取り返しのつかない影響を及ぼす可能性があります。

 


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