ミドルイースト・アイ:「遺体の返還でパレスチナ人遺族の苦痛が倍増」
12月 09, 2025 22:47 Asia/Tokyo
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イスラエルから返還された身元不明の遺体の集団埋葬式に参加した、ガザ地区デイル・アルバラのパレスチナ人青年ら
殉教したパレスチナ人犠牲者らの遺体の返還により、家族を待ちわびる時間が終了したのではなく、遺族らに拷問の恐ろしい光景を突きつけた形となっています。
英ロンドンに拠点を置くオンライン・ニュースサイト「ミドルイースト・アイ」は、「シオニスト政権イスラエルによる多数のパレスチナ人殉教者の遺体の引き渡しにより、彼らの遺族は新たな衝撃と悲しみに陥った」と報じました。
【ParsToday西アジア】遺族らは、近親者の遺体の受け取りにより行方不明者の安否という未解決の疑問が解消することを待っていたのが、拷問を受け切断された遺体という恐ろしい光景を目の当たりにし、逆に倍増した苦悩を味わわされています。
犠牲者の一人の兄弟に当たる男性、ラマダーン氏は、戦争初日に兄弟のアフマド氏が行方不明になった経緯を説明するとともに、「彼の遺体は焼け焦げ、体には6発の銃弾が撃ち込まれていた。足の指の1本は切断され、胸は上下に裂けていた」と赤裸々に語りました。もっとも、この証言は引き渡された遺体の状態を示すほんの一例に過ぎません。
息子を失ったある女性も衝撃的な証言の中で「息子のマフムードは両手と両足を後ろで縛られ、鎖の跡が足に残っていた。あの子は縛られたまま殉教した。太ももには銃創があり、胸の中には木片が挟まっていた。顔はひどく損傷し、頭蓋骨は骨折していた上、首にも吊るされていた跡があった」と述べています。
この報告は、遺体の引き渡しがパレスチナ人遺族の疑問に答えるものではなく、逆に彼らの苦痛と苦悶を倍増させたことを強調しています。
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