イラク・キルクークへのISISの攻撃
イラク北部のモスル解放作戦の5日目に、テロ組織ISISが再度、住民を人間の盾として使用するなどの行為により、キルクークを攻撃しました。
エマーディ解説員
ISISは21日金曜、行政の建物や警察署などキルクークの治安の中心を攻撃しました。ISISと警察、軍の部隊の間で、激しい衝突が繰り広げられました。キルクーク州の発電所でもISIS数人が自爆テロを行い、少なくとも16人が死亡しました。また別のテロリストはキルクーク市のモスクに侵入し、礼拝していた人々を人質にとりました。さらに警察の車両数台を奪ったテロリストは、それらを使って町を行き来し、住民を威嚇しました。こうした中、キルクーク州の関係者は外出禁止令を敷き、キルクーク市の治安状況をコントロールすることに成功しました。
ISISによるこのような行動が予想できるものだったかは別にして、こうした行動はいくつかの点から重要性を有しています。キルクークが自爆や脅迫や威嚇のためのISISの最初の標的になったことは重要な問題です。
ISISはキルクークを標的にすることで、クルド人部隊ペシュメルガがモスル解放作戦に大規模に参加するのを防ぐため、クルド人部隊の注目をキルクークに向けさせようとしています。ISISはモスル奪還作戦の開始命令の前に、キルクークで破壊行為のために必要な下地を整えたと見られます。このため、キルクークの行政関係者は、現在キルクークで生じた問題はこの町に潜んでいたテログループの存在の結果であり、モスルの現在の作戦の影響だったと述べました。言い換えれば、ISISは潜ませていたテロリストを使用することで、イラク軍との対抗に向け新たなアプローチを撮っているということです。
キルクークの外出禁止令は、この町の治安状況のコントロールを促すことができますが、ISISが別の街でも潜伏しているテロリストを使用した場合は、モスルの作戦に障害が生じるでしょう。なぜなら、イラク政府はISISが潜伏要員を利用するなど、想定外の戦略のための対策を考えていないからです。
こうした中、不思議なのは、ISISがすべての戦略を駆使して、モスル作戦を妨害するために自らの力を投じていることです。なぜならイラク政府のモスル作戦での勝利は、ほぼイラクのISISの滅亡を意味するからです。