国連特別報告者、「カショギ氏殺害事件関連の判決は茶番劇」
サウジアラビアの反体制派記者の殺害事件をめぐり、国連のアグネス・カラマード特別報告者が、この事件に関するサウジアラビア司法機関の最近の判決は茶番劇だとしました。
イルナー通信によりますと、カラマード特別報告者は23日月曜、ツイッター上で「カショギ氏殺害事件に対する、サウジアラビアの裁判所の判決は茶番劇だ」と述べています。
また、「カショギ氏殺害の実行犯らは死刑判決を受けたが、これを命じた人物は提訴されず、この事件の捜査段階でこの命令者には捜査の手は及ばなかった」としました。
さらに、「このような状況は、司法上の厳正の原則に反する」と語っています。
フランス・パリに本部を置く国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」の クリストフ・ドロワール事務局長はツイッター上で、「カショギ氏殺害事件に関するサウジアラビアの非公開裁判による判決は、裁判の規準や厳正さをないがしろにした。当組織はまだ、この残忍な事件の責任者に対する追及を期待する」と書き込みました。
サウジアラビア政府は、国際世論や国際人権機関の圧力に押され、1年3ヶ月近くが経過した後、カショギ氏殺害事件の被告らの一部に対する判決を下しました。
サウジアラビアの司法裁判所は23日月曜、カショギ氏殺害事件の被告人5名に対し死刑を、ほか3人の被告人に禁固刑を言い渡しました。
サウジアラビア人ジャーナリストのジャマール・カショギ氏は、同国のムハンマド皇太子の反対派で、昨年10月2日、トルコ・イスタンブールにあるサウジアラビア領事館に手続き目的で入った後、領事館内で殺害され、遺体は分断されました。
サウジアラビア政府は、この事件発生から18日にわたり、この事件の発生を否認しましたが、トルコ政府側やアメリカCIAの報告により、ムハンマド皇太子の直接の命令によるカショギ氏殺害が確認されました。
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