偽りの停戦;サウジ主導アラブ連合軍が、再びイエメン各地を空爆
サウジアラビア主導アラブ連合軍の戦闘機が16日木曜未明、イエメンの首都サヌアと他の複数の地域において、数回にわたる空爆を行いました。
イエメンのアルマシーラ・テレビによりますと、アラブ連合軍の戦闘機は首都サヌアに加え、北部サアダ、中央部マアリブ、北西部アムラーンの各県を数回にわたり空爆しました。
この攻撃による被害や犠牲者の詳細については、まだ発表されていません。
アラブ連合軍の戦闘機は、15日水曜にもサヌア北部を空爆しています。
イエメンのシーア派組織アンサーロッラーの副広報室長は、連合軍のイエメンに対する250回以上の攻撃は、同軍に和平交渉の意思がないことの表れだという見解を示しています。
これら一連の攻撃は、アラブ連合軍が今月9日未明にイエメンでの停戦合意を発表した後に行われています。連合軍は停戦発表時、その期間は2週間であるものの延長する可能性もあると主張していましたが、サウジアラビアが停戦合意を演じてから数時間もたたずに、この停戦は連合軍によって一方的に破られました。
イエメン側は、アラブ連合軍による停戦発表を、サウジアラビア部隊の態勢建て直しを目的とした時間かせぎのための戦術と見ています。
サウジアラビアは、アラブ首長国連邦、アメリカ、その他の国の支持を背景に2015年3月からイエメンの軍事侵略に乗り出し、同国を全面的に封鎖しています。この侵略が始まって以降、イエメンでは1万6000人以上が死亡、数万人が負傷し、また数百万人が難民となっています。
アラブ連合軍の侵略はさらに、アラブ圏最貧国のイエメンを深刻な食糧難と医薬品の不足に直面させています。
サウジアラビアとその同盟国は、イエメンの人々の抵抗のため、同国での傀儡政権の発足という目的を達成するには至っていません。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj