イエメン石油会社が、サウジ主導アラブ連合軍による船舶拿捕を非難 「人道危機を誘発」
(last modified Sat, 19 Sep 2020 11:43:54 GMT )
9月 19, 2020 20:43 Asia/Tokyo
  • イエメン石油会社の燃料輸送船
    イエメン石油会社の燃料輸送船

イエメン石油会社が、サウジラビア主導アラブ連合軍による船舶拿捕が続きイエメン西部フダイダ港への入港を禁止されているせいで、同国で史上最悪の人道危機が発生していると警告しました。

イスナー通信によりますと、イエメン石油会社は19日土曜、首都サヌアで声明を発表し、「サウジラビア主導アラブ連合軍は5ヵ月以上にわたり、合計40万9055トンのガソリンや石油を積んだ船舶15隻を拿捕し、差し押さえたままにしている」と指摘しました。

この声明によれば、アラブ連合軍による燃料輸送船の拿捕やフダイダ港への入港禁止の措置は、イエメンの人々を苦しめているだけでなく、戦時下の倫理原則に反し、国際法やイエメン内戦の停止に関するストックホルム合意への明白な違反だとしています。

イエメン石油会社は、アラブ連合軍と国連を名指しし、この海賊行為の結果とイエメン国内の人道状況への影響、さらにイエメンおよび国際機関が発出した警告の無視などに責任がある、としました。

イエメン保健省の報道官も、燃料輸送船の拿捕による枯渇が原因で、すべての医療施設が閉鎖されることになるとして警告しました。

イエメン政府も、同国のサヌア国際空港が航空機用の燃料は底をついた状態であり、国連及び人道機関の航空機の発着を停止すると発表しています。

イエメンは、2015年3月以来サウジアラビアが主導するアラブ連合軍が軍事侵攻して同国を包囲したことから、現在燃料や食糧などの深刻な不足にあえいでいます。

 

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