視点
米新政権のイエメン政策に対する反応
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イエメンの荒廃
米国のバイデン政権は、イエメン戦争に関する決定をめぐり、この戦争の関係者からの反応を引き起こしています。
バイデン政府は最初の外交政策の1つとして、イエメンのシーア派組織アンサーロッラーに対する制裁を1か月停止しました。米国の新聞ワシントンポストは、米国務省の一関係者の話としてバイデン政権がテロ組織リストからのアンサーロッラーの削除を米議会に通知したと報じています。
民主党のマーフィー上院議員はこの決定を歓迎し、「バイデン大統領がテロ組織リストからアンサーロッラーを削除するという決定を下したことは好ましい一歩である」と述べました。これ以前にも、米国防総省のカービー報道官が、「我が国はイエメン戦争での対サウジアラビア支援を停止した」と述べています。
これらのバイデン政府の決定は、戦略というよりは戦術であると思われます。バイデン政権の戦術は、これらの措置によりアンサーロッラーとの信頼を築くと同時に、現在イエメンで最も組織化された政治グループであるこの組織との間にコミュニケーションのためのチャンネルを築くことにあります。これらの決定は戦術であったとしても、やはり前向きな一歩といえるもので、それはこの措置がイエメンで影響力のある役者としてアンサーロッラーを米国新政権が正式に認めたことを意味することによります。
もう一つは、バイデン政府のこれらの決定に対するアンサーロッラーの反応です。アンサーロッラーは、これらの決定を歓迎すると同時に、「宣言された」政策の「実践的な」政策への転換を求めています。言い換えれば、米国政府は過去6年間、イエメン戦争でサウジアラビアを支援してきたことから、アンサーロッラーは現在米国を信頼しておらず、米国政府に対し、イエメンへの戦争と封鎖を終わらせるようサウジに圧力をかけることを望んでいます。
これに関して、イエメンのイスラム教シーア派系の反政府武装組織フーシ派の最高革命委員会のフーシ委員長は、「我々は現在、バイデン氏の立場を話の上だけでのものとして捉えている。戦争が終わり、包囲が終わるのを待っている。我々は、米国が自らの同盟国であるサウジアラビアとUAEアラブ首長国連邦の攻撃を阻止することを期待している」 と語っています。アンサーロッラーのこの反応は、米国への不信感と同時に、イエメンでのサウジによる攻撃と残虐行為の継続に起因しています。
サウジアラビアがバイデン政府の決定について沈黙を守る一方で、UAEは最近の1年半はイエメン戦争にr参戦していないと主張しています。UAEの外相顧問であるAnwar Gargash氏は、米国政府がイエメン戦争でのサウジアラビア主導アラブ連合軍への支援を停止すると発表した後、「UAEは昨年10月以来イエメンでの軍事的駐留を終了した」とツイートしました。
この主張は、イエメン戦争でアラブ連合軍を支援しないというバイデン政府の今後の政策に対し、UAEが混乱をきたしていることを物語るものです。イエメン暫定政府の情報次官だったMohammad Qeizan氏はGargash氏の表明に反応し、「世界はメディアのおかげで一つの村のように小さくなった。誰もが皆、あなたがまだイエメンにいることを知ってる」と書いています。
最後の点は、アンサーロッラーが現在、サウジアラビア主導アラブ連合との間の戦争で優位に立ち、強力な軍事的精神を持っており、戦略上重要なマアリブ県を支配しようとする直前に、米新権の可能な政策が採られようとしていることです。イエメン戦争終結に向けて行動することは、イエメンに対するサウジアラビアの犯罪の継続を防ぐと同時に、サウジアラビアをイエメンという泥沼から救いだすことことが可能になるのです。
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