ヒューマン・ライツ・ウォッチが、サウジアラビアを人権侵害で非難
国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は最新の報告・声明の中で、サウジアラビアが人権活動家や批評家、反政府派に激しい弾圧を加えているとして非難しました。
ヒューマン・ライツ・ウォッチはこの声明の中で、サウジではいまだに多くの人権活動家や擁護者が弾圧や妨害、不公平な扱いを受けているとしています。
また、昨年はサウジ政府当局により平和活動家や政治・人権改革を求める人々を標的にする逮捕・取締りが行われたとも指摘しています。
HRWは、サウジ政府が公式に改革を約束していたにもかかわらず、2020年から21年にかけて当局により表現の自由を求める人々に弾圧が加えられたことを批判しています。
サウジ当局は依然として、著名な人々を自らの信念や意見を表明したことを理由に国内外の政府機関で拘束し続けています。
「表現の自由の拘束者たち」というツイッターアカウントは、2019年4月にサウジ当局の取り組みによって拘束された活動家らの公判が今月17日から19日まで開かれると発表しました。
この取り組みで拘束された人たちの中には、同国の作家Abdullah Al-Dehailan氏、作家・翻訳家Ayman Al-Drees氏、作家Naif Al-Hendas氏、法律家Abdullah Al-Shehri氏らも含まれており、彼らをはじめ多くの若者たちが強制的に服役させられています。
サウジ当局は政治犯や人権関連の囚人数の公式統計を公表していませんが、国際人権団体ミドルイースト・アイの発表によれば、同国の政治犯の数はおよそ3万人と報告されており、拷問を受けたり不当な扱いなどの困難な状況に置かれているということです。