英紙ガーディアン、「米は気候変動の責任者」
7月 13, 2022 19:11 Asia/Tokyo
英紙ガーディアンが、アメリカが世界中で引き起こした環境汚染は、各国に数兆ドルの損害をもたらしていると記しました。
同紙はアメリカが自然環境にもたらしている損害について、「温室効果ガスの排出により、1兆9000億ドル以上の損害を各国にもたらしている」としています。
特に貧困国への損害が大きく、その主な結果は熱波や農作物の枯死などとなっています。
アメリカは1990年から現在まで、環境汚染により世界各国で2兆ドル規模の収入減をもたらしました。
現在もアメリカは、温室効果ガスによる環境汚染では中国、ロシア、インド、ブラジルを上回っています。
米ダートマス大学の研究者らは、「この数字は膨大だ」と語ります。
同大の研究者らは、北米や欧州など北半球に位置する富裕国が気候変動の大きな要因になっていることを突き止めました。
一方、赤道地帯や太平洋上にある島国や貧困国は、ほぼ他国に損害をもたらしていないにもかかわらず、経済的に最も多くの損害を気候変動により被っています。
同大の地理研究者は、「アメリカのような国は、低所得・貧困国に対して不適切な形で損害を与え、それと引き換えに、富裕国がこの状況を利用してさらに利益を得ている」と述べています。
アメリカは今日まで、世界の温室効果ガス排出量の4分の1を占めていますが、他国への損害を補償する仕組みの構築には反対しています。それは、化石燃料使用に対する自らの尽きない欲求により生じた損害の補償を法的に義務付けられることを恐れているためです。