米軍航空装備にまたもや問題、F-35戦闘機に未許可の中国製部品
9月 08, 2022 17:20 Asia/Tokyo
事故や技術的問題で運用停止が相次いでいる米軍の航空装備に、またもや問題が見つかりました。
ロイター通信によりますと、米国防総省は7日水曜、米軍の最新鋭ステルス戦闘機「F-35」に、未許可の中国製部品が使われていることが明らかになったと発表し、調査のため、製造元からの新たな機体の受領を停止することを明らかにしました。
また、去る8月中旬に米空軍の第5世代戦闘機F35のエンジンの潤滑油ポンプに使われている合金が、許可を受けていない中国製のものであることが判明しました。
このことから、米国防総省は「F-35」に使われている各部品の適法性を調査するため、新たな機体の受領を停止したということです。
同省は、「問題の合金は情報を送受信したり、機体に害を及ぼしたりするものではなく、現時点でリスクは確認されていない」と説明しているほか、機体には他にも中国製部品が使われているものの、同省の承認をあらかじめ得たものだとしています。
これについて、機体の製造元のロッキード・マーティン社は、この部品はハニーウェル社製の潤滑油ポンプに使われているコバルトとサマリウムの合金だと説明しており、一方でハニーウェル社は「全ての顧客とのニーズに沿う高品質の製品の供給にコミットしています」とのみコメントしました。
米軍の航空装備をめぐってはこのごろ、問題が相次いで確認されており、8月中旬には輸送機CV22(オスプレイ)の技術的欠陥による事故が増加したとして、米空軍が全52機を運用停止にしました。
また、8月末には別の輸送ヘリ・CH47チヌークも、エンジンから出火する恐れがあるとして運用を停止しています。