9月 12, 2022 18:54 Asia/Tokyo
  • 女王エリザベス2世
    女王エリザベス2世

英ケンブリッジ大学のポストコロニアル研究の教授は、英王室を「深く極端な不平等の代表」だとしました。

今月8日、英バッキンガム宮殿は、70年間にわたって君臨した女王エリザベス2世がスコットランド・バルモラル城で96歳で死去したことを明らかにしています。

エリザベス2世の死去に伴い、アフリカ、アジア、カリブ海諸国におけるかつての大英帝国の植民地主義と暴力の歴史に関して、エリート層から広範な批判の波が沸き起こっています。

メフル通信によりますと、英紙ガーディアンは、大英帝国とエリザベス 2 世の時代のイギリスの植民地主義に関する西側の政治専門家や教授の見解及び、世論の批判について報じました。

米ハーバード大学で歴史学の教鞭をとるマヤ・ジャサノフ教授は、米ニューヨーク タイムズ紙において数十年にわたる暴力行為を指摘し、「エリザベス 2 世が父親の死後女王になってから、イギリス当局は植民地としていたケニアで、民族主義的独立運動・マウマウ団の乱を弾圧した。この英国の行動により、数万人もの人々の拷問、拘束、性的暴行、殺害を行う収容所の大規模なシステムが出来上がった。英国政府は最終的に、ケニア遺族らからの訴訟で、損害賠償として2000 万ポンドを支払った」としています。

また、米カーネギーメロン大学のウジュ・アニャ准教授はツイートで、「盗人で侵略、大虐殺帝国の君主がついに死亡すると知りました。彼女の苦痛が耐え難いものでありますように」と表現しました。

もっとも、このツイートは大学組織への違反コンテンツとして即刻削除され、大学側も声明でこの行動を非難しています。

ケンブリッジ大学で歴史学の教鞭をとるPriyamvada Gopal教授も、ニュース番組New Democracyで英王室制度を「深く極端な不平等の代表」だとし、英国によるプエルトリコおよび他の島嶼国の植民地化について言及しました。

さらに、バラク・オバマ米大統領時代に同国国務次官を務めたリチャード・ステンゲル氏も、「植民地という負の遺産を持つ英王室は、世界の多くの地域に恐ろしい影響を残した」と強調しています。

 


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