米領プエルトリコ全土でハリケーンにより停電、壊滅的な洪水発生
中米カリブ海の米自治領プエルトリコ南西部に、ハリケーン「フィオナ」が上陸し、大きな被害が出ています。
CNNが米ハリケーンセンターの発表として報じたところによりますと、現地時間の18日日曜午後にプエルトリコ南西部に上陸したハリケーン「フィオナ」により、壊滅的な洪水が発生しています。
同センターはまた、カリブ海の島国プエルトリコ全土とドミニカ共和国東部で人命を脅かす豪雨や壊滅的な洪水の恐れがあり、山間部では土砂災害も予想される、としました。
プエルトリコのペドロ・ピエルルイシ知事は、「このハリケーンにより土砂崩れや道路寸断、木や電線が倒れるなどの被害が出ている。中部の山岳地帯にあるウトゥアドでは橋が崩壊した」としました。
また「このハリケーンにより全島が停電に見舞われていることを確認し、復旧に向けた作業が続けられている」と説明しています。
プエルトリコの電力会社の発表では、全島の停電で約150万戸が影響を受けているということです。
プエルトリコでは国内約120カ所の避難所が開設され、19日月曜は学校が休校となったほか、政府機関職員も緊急対応の職員を除き自宅待機が命じられました。
この影響で、イギリスの海外領土西インド諸島にあたるタークス・カイコス諸島やバハマ諸島南東部も20日火曜までに暴風雨が予想され、バハマ政府はタークス・カイコス諸島とバハマ諸島南東部に熱帯暴風警報を出しました。
さらに、フランス領グアドループ諸島のバステール島では大規模な洪水が発生し、少なくとも1人が死亡しています。
最大風速40m以上の勢力を持つフィオナは上陸時の「カテゴリー1」からさらに強まり、48時間以内にバハマ諸島東部で「カテゴリー3」に発達する見通しです。