ブラジル大統領が経済制裁を批判、ロシア孤立化の回避主張
9月 21, 2022 14:30 Asia/Tokyo
ブラジル大統領が米ニューヨークでの国産総会で、ロシアに対する制裁への反対を表明しました。
時事通信など日本の複数のメディアが20日火曜、報じたところによりますと、ブラジルのボルソナロ大統領は同日、ニューヨークで始まった第77回国連総会の一般討論演説で、ウクライナにおけるロシアの特殊軍事作戦を受けて欧米諸国や日本が科している対ロ経済制裁を改めて批判し、ロシアの孤立化を避けるよう訴え、即時停戦を呼びかけました。
ボルソナロ氏はウクライナ紛争をめぐる世界の分断を回避すべきだとし、「外交・経済での(ロシアの)孤立化に反対する」と強調するとともに、「一方的な制裁が紛争を処理する最善の方法とは考えていない」と述べ、紛争の解決は「交渉と対話を通じてのみ達成される」と述べています。
農業大国ブラジルは肥料の多くをロシアに依存し、ウクライナ危機勃発後も輸入が急増していることもあり、対ロシア関係を非常に重視しています。
その一方で、ボルソナロ氏は「ブラジルは国連憲章や国際人道法の原則を指針としてきた」と述べ、ウクライナの主権や領土保全の侵害に当たるとして、ロシアに批判的な立場も示しました。
同氏はそのほか、国連改革は「世界平和のために必要不可欠」との認識を示し、特に議論が長引いている安全保障理事会の改革について「革新的な解決策が必要だ」と述べました。
ブラジルは日本、ドイツ、インドとともに安保理構成国の拡大を目指す「G4」の一員となっています。