ロシア、「ウクライナへの核兵器使用を示唆したことなく、今もない」
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核兵器
国連軍縮委員会ロシア代表部団長であるコンスタンチン・ボロンツォフ氏が、「ウクライナはブダペスト覚書の条項に反対しているものの、同国に対しロシアが核兵器使用を示唆したことはなく、現在もしていない」と語りました。
ロシア・ウクライナ戦争の開戦以来、ヨーロッパとアメリカは対ウクライナ武器支援を続行し、ロシアへの圧力行使を続けてきましたが、一方で、ロシアが核兵器や化学兵器を使用した場合の結果について警告を発してきました。
イルナー通信によりますと、ボロンツォフ団長は19日水曜未明、「ロシアはウクライナに対し核兵器使用を示唆して脅迫したことはなく、今後もそれはないが、ウクライナは安全保障提供に関するブダペスト覚書の条項の受諾を渋っている」と述べています。
また、「すでに知られているように、ウクライナのNPT核兵器不拡散条約への加盟に関するブダペスト覚書は、核兵器獲得阻止のために調印された」としました。
同団長によりますと、この覚書に基づきロシアは、非核保有国に対して核兵器を使用したり、核兵器使用の示唆により脅迫しないというウクライナへの約束をし続けているということです。
安全保障に関するブダペスト覚書は、1994年12月5日にハンガリー首都ブダペストで開催された欧州安全保障協力機構の会議で署名されたもので、カザフスタン、ベラルーシ、ウクライナのNPT加盟と引き換えに署名各国による3カ国への安全保障の提供を目的としています。
この覚書は、ロシア、イギリス、アメリカという3つの核保有国によって最初に署名され、その後中国とフランスも、個別に単独の保証を提供しました。
この覚書には、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンの領土保全または政治的独立に対する武力による威嚇または武力行使に対する安全の保証が含まれていました。