英潜水艦、女性乗組員へのセクハラ横行 「レイプリスト」も

英海軍で、潜水艦の女性乗組員に対するセクハラが横行していることが明らかになりました。

フランス通信が３０日日曜、報じたところによりますと、この問題は被害に遭った元中尉が29日土曜、メディアを通じて告発したもので、海軍トップのベン・キー（Ben Key）第1海軍卿は調査に着手する考えを明らかにしています。

告発したのは元海軍中尉のソフィー・ブルック（Sophie Brook）さん（30）です。

英紙デイリー・メールによりますと、ブルックさんは、男性乗組員が同僚の女性乗組員の名前を記載した「レイプリスト」を作成するなど、「恒常的かつ組織的な性的いじめ」が行われていたと訴えています。

この記事には、ブルックさんの主張を裏付ける、別の匿名の内部告発者2人の証言も掲載されています。

同紙によれば、キー第1海軍卿は告発を受け、「忌まわしい」疑惑に「深く心を痛めている」と表明し、「英海軍において性暴力やセクハラは許されない」とし、調査を行った上で、関与した者には階級を問わず「責任を負わせる」方針を示しました。

英海軍は2011年に初めて女性の潜水艦乗務を認め、ブルックさんは、女性初の潜水艦長になると期待されていました。

しかし、艦内で横行するセクハラが原因で自傷行為に走り自殺願望にかられるようになり、最終的に海軍を解雇されました。

一方、艦内に裸の女性の写真が貼られていて、それに苦情を申し立てた別の女性乗組員は資格停止処分となり、訓練を受けられなくなったということです。

　軍のハラスメント被害者に法的支援を行っている英慈善団体「センター・フォー・ミリタリー・ジャスティス」によりますと、軍務中にセクハラを受けた女性の10%程度が正式に苦情申し立てを行っていますが、英海軍は何の措置も講じてこなかったということです。

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