原油先物が2年連続で上昇、ウクライナ戦争巡る供給懸念で
12月 31, 2022 15:37 Asia/Tokyo
原油先物が、ウクライナ戦争をめぐる供給懸念から上昇しました。
ロイター通信が、米ニューヨークから報じたところによりますと、米国時間の原油先物が、年間では2年連続で上昇しました。
今年最後の取引となった30日金曜の清算値は、北海ブレント先物が2.45ドル(約3%)高の1バレル85.91ドル。米産軽油WTI先物は1.86ドル(2.4%)高の80.26ドルとなっています。
北海ブレントは今年約10%上昇し、2021年は50%上昇していました。
またWTIは前年の55%に続き、22年も約7%上昇しています。
ウクライナ戦争に伴う供給懸念から、去る3月には北海ブレント先物が1バレル139.13ドルと2008年以来の高値を付けたものの、年後半は中国の需要減や中銀による利上げ、リセッション(景気後退)懸念などが重しとなった形です。
この問題について、オランダに拠点を置く大手総合金融機関INGのアナリスト、エワ・マンセイ氏は「今年はコモディティー市場にとって異常な年であり、供給リスクがボラティリティーの上昇と価格の高騰を招いた」と指摘し、「来年もまた不確実性が高く、変動が激しい年になりそうだ」と述べました。