1月 11, 2023 19:40 Asia/Tokyo

世界銀行が、世界経済は2023年に景気低迷に近づき危険な水準に落ち込む、という予測を明らかにしました。

IRIB通信によりますと、世界銀行は10日火曜、「世界経済は今年のうちに危険な水準で景気低迷に近づき、その結果としてアメリカ、欧州、中国などのあらゆる経済先進地域の成長が鈍化するだろう」と警告しました。

世界銀行のデイビッド・マルパス総裁はこれに関連して、「経済成長の鈍化と諸事業に対する投資減少は、教育や健康、さらに気候変動による貧困増加や需要増加において、反発的な破壊的流れをもたらすだろう」と述べました。

世界銀行は、貧困国へ開発プロジェクトのための融資も行っていますが、このたび発表した年次報告書において、今年の世界経済成長率の予測を以前の3%から引き下げて、わずか1.7%にとどまるだろうとしました。

この予測が正しければ、今年の成長率は過去30年間において、2008年のリーマン・ショックによる世界的な金融危機、および2020年の新型コロナウイルスのパンデミックに続く、3番目に低い水準に留まることになります。

報告ではまた、新型コロナウイルスの影響が続く、もしくはウクライナ戦争が激化した場合、アメリカも供給網の混乱に対しさらに脆弱化する、との予測が提示されました。また、長期的にわたり中国への主要な輸出国であったヨーロッパも、中国よりも経済が弱いため、打撃を受ける可能性があります。

世界銀行はさらに、世界的な景気低迷の影響が、特にアフリカのサハラ地域のような貧しい諸国でより深刻なものになるだろうと警告し、この地域の1人あたりの所得増加は2023年と2024年で1.2%に留まる見込みだとしました。

 


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