コロンビアでの米兵による性的暴行事件の調査が開始
南米コロンビアのペトロ大統領が、同国政府軍や米軍の兵士らによる少女らへの性的暴行事件に関する調査命令を発しました。
イルナー通信によりますと、ペトロ大統領は13日金曜、2019 年に米兵がアマゾン南部の遊動民族・ヌカク族の10歳に性的暴行をしたという、アメリカのスペイン語テレビネットワーク・ユニビジョンによる先月の主張に言及し、「大統領機関の家族福祉研究所の調査委員会に対し、申し立てを調査すべくコロンビア中南部グアビアーレを訪問するよう依頼した」と述べました。
また、「この点に関して、コロンビア軍のメンバー118人に対する取調べが行われている」としました。
しかし、コロンビア・ボゴタにある米国大使館は声明の中で、2019年に米軍はグアビアーレには駐留していなかったと主張しています。
ユニビジョン・テレビは政府機関や地元筋への取材の後、「主に白人男性と兵士による(アマゾンの)グアビアーレ県における先住民の未成年者に対する性的虐待が増加している」と報じました。
コロンビアのイサベル・レオン検事も、「コロンビア軍兵士とアメリカ兵は、ヌカク族の少女たちに性的虐待を加えたとして捜査を受けている」と述べています。
ムカク族は、20 世紀末に武力紛争のためにコロンビアの祖先の土地から追放された伝統部族です。
非政府組織は、ヌカク族コミュニティの多くの子供や若者が、性行為と引き換えに食物を提供するネットワークによって管理されている、としています。また、一部には薬物中毒に走る者もいます。
2020年、コロンビアの検察官は、グアビアーレの15歳のヌカク族の少女および、同国中西部リサラルダ北西部の13歳の先住民族の少女に対する兵士によるレイプ事件の捜査を開始しました。
犯罪者とされるこれらの兵士らは、16年間の懲役刑に処せられています。