国連、「世界経済成長率は23年は1.9%に減速、24年に持ち直しへ」
1月 26, 2023 15:44 Asia/Tokyo
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世界経済
国連が、今年の世界経済の成長率は減速するとの予測を示しました。
ロイター通信によりますと、国連が25日に発表した「世界経済状況・予測(WESP)」では、世界経済の成長率は2023年に1.9%と22年の3%(推定)から鈍化する見通しです。
その要因としては、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やロシア・ウクライナ戦争、高インフレ、気候危機などが挙げられています。
特に、今年の成長率はここ数十年間で最も低い成長率の一つになる見込みとされています。
これについて、国連は「予想通り、来年にいくつかのマクロ経済的逆風が収まり始めれば、世界の成長率は2024年に2.7%まで緩やかに持ち直すと予想されるが、経済、金融、地政学、環境など無数のリスクが存在するため、短期的な経済見通しはなお非常に不透明だ」としました。
また、米欧など先進国経済の成長鈍化が世界経済に悪影響を及ぼすと指摘し、米GDP国内総生産成長率は22年の推定1.8%から23年には0.4%に、EU欧州連合は同3.3%から0.2%に鈍化すると見込んでいます。
一方、中国の経済成長率は22年の推定3%から今年は4.8%に加速する見通しです。
これについて国連は、「ゼロコロナ」政策の解除や緩和的な金融・財政政策への着手が背景だが、経済再開はスムーズにいかないことが予想され、成長率はパンデミック前の6─6.5%を大幅に下回る状態が続く」としました。
このことから、国連の予測では、世界経済の大幅なV字回復は望み薄と見られています。
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