ロシア当局;カフェ爆発はウクライナと反体制派の「テロ攻撃」
ロシア当局が、最近国内のカフェで発生した爆発事件を、反体制派およびウクライナによるテロとの見方を示しました。
フランス通信によりますと、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクのカフェで起きた爆発で、同国によるウクライナ特殊軍事作戦を支持する著名軍事ブロガーが死亡した事件について、ロシア当局は、収監中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の支持者による支援を受け、ウクライナが仕組んだものだと主張しました。
また、重大事件を担当する連邦捜査委員会と国家反テロ委員会は3日月曜、事件の背後に親ナワリヌイ派がいると主張しました。
なお、今回の事件については地元サンクトペテルブルク出身のロシア人、ダリヤ・トレポワ容疑者(26)がすでに拘束されています。
捜査委は同容疑者について、「過激派」に認定されあらゆる活動を禁止されたナワリヌイ氏の政治団体・FBK「反汚職基金」の支持者で、「反体制的思想」を持っていると説明しました。
さらに、ロシア大統領府は今回の事件を「テロ攻撃」と非難し、「実行組織がウクライナの特務機関と関係している可能性を示す証拠がある」と述べています。
これに対し、ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、「自国のことで精一杯でロシア国内のテロに関わっている余裕などない」として、ロシア側の主張を一蹴しました。
今回の事件について一部の有識者は、ウクライナでの特殊軍事作戦を批判する人々への弾圧強化の口実に使われる可能性があると指摘しています。
さらにナワリヌイ氏の広報担当者キラ・ヤルミシュ氏は、ナワリヌイ氏に新たな罪を着せる材料にされるのではないか、との懸念を示しました。
ロシア第2の都市サンクトペテルブルクのカフェで今月2日に起きた爆発事件では、軍事ブロガーのウラドレン・タタルスキー氏が受け取った彫像に爆発物が仕掛けられていたとみられ、同氏が死亡した他、30人以上が負傷しました。