スーダンの衝突の死者が185人に、負傷者1800人、EU大使にも暴行
アフリカ北東部スーダンで発生した衝突の死亡者が185人、負傷者が1800人に達しました。
フランス通信によりますと、スーダンの正規軍と準軍事組織のRSF即応支援部隊の衝突について、国連スーダン特使のフォルカー・ペルテス氏は17日月曜の安全保障理事会で、これまでに少なくとも185人が死亡、1800人が負傷したと明らかにしています。
また、記者団に対し「状況は非常に流動的で、帰趨(きすう)は予測困難だ」と記者団に語りました。
2021年のクーデターで政権を奪取した統治評議会議の議長、アブドルファタハ・ブルハン国軍最高司令官と、副議長のムハンマド・ハムダン・ダガロRSF司令官との権力闘争がここ数週間で激化し、今月15日に首都ハルツームで衝突が勃発しました。
スーダンでは政情不安が続いていますが、首都での戦闘は前例がなく、専門家は長期化の恐れがあるとみています。
一方、ジョセップ・ボレルEU外交安全保障上級代表は、EUの駐スーダン大使が17日、ハルツーム市内の自宅で襲撃されたと明らかにしました。
また、大使は事なきを得たものの、「外交施設と職員の安全はスーダン当局が最優先すべき責務であり、国際法上の義務だ」と警告しています。
グテーレス国連事務総長は17日、「敵対行為の速やかな停止」を呼び掛けました。
17日には外交的な動きも見られ始め、隣国エジプトはスーダンの同盟国であるサウジアラビア、南スーダン、ジブチと協議したと発表したほか、カタール当局はAUアフリカ連合のムーサ・ファキ・マハマト委員長と協議し、停戦交渉に向け代表団の派遣を検討中だと明らかにしました。
今回の戦闘はスーダン国内各地に広がっており、隣国への波及の恐れも懸念されています。