巨費投じた新英国王戴冠式、国民の貧困・不満の中で実施
(last modified Sun, 07 May 2023 05:06:55 GMT )
May 07, 2023 14:06 Asia/Tokyo

イギリス国民の貧困や不満をよそに、チャールズ3世新英国王の戴冠式が巨額の費用をかけて挙行されました。

新英国王戴冠式

 

英王室は6日土曜、巨額の費用をかけてチャールズ3世の戴冠式を行いましたが、これは同国内で階級間の格差増大で貧困が拡大し、王室の人気が著しく急落している中でのことでした。

英首都ロンドンでは、2000人以上の英王室反対派が抗議行動を繰り広げるのを横目に戴冠式が行われ、チャールズ新国王は宣誓を行い、ウェストミンスター大聖堂で戴冠しました。

ロンドン警察は、チャールズ3世の戴冠式を目前にした6日土曜朝、新国王に反対する内容のプラカードや横断幕を掲げていた、共和派グループの指導者グラハム・スミス氏を含む英王室反対派の多くの人々を逮捕しました。

 

新英国王戴冠式

 

西側のメディアはまた、英王室に対するイギリス国民の憎悪が高まっていることや、多くの国民の貧困と困窮をよそに莫大な費用をかけてこの儀式が開催されたことについて報じています。

国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチのイギリス担当ディレクター、ヤスミン・アフマド氏は、チャールズ3世の戴冠式の直前にロンドン警察が大量逮捕を行ったことを非難し、「戴冠式への平和的な抗議を理由に市民らが逮捕されたという報道は、非常に懸念すべきものである」と表明しました。

内部告発サイト・ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ氏もまた、新英国王の戴冠式の直前にチャールズ3世に書簡を送り、自らが置かれている刑務所での状況や、イギリスが米に同調していることを批判しました。

 

新英国王戴冠式

 

アサンジ氏がチャールズ新国王に抗議・批判文書を送付した一方、大多数の英国人も、王室制度について象徴としてでもうんざりしており、もはや国王が存在することを望んでいません。英国民は多数の集会や抗議行動の中で、チャールズ3世は自分たちの国王ではないとも表明しています。

イギリスは新英国王戴冠式の開催までの数週間にも、他の複数のヨーロッパおよび西側の同盟国とともに、ウクライナ戦争を口実とした西側諸国による対ロシア制裁の経済的影響やウクライナへの武器供与を受けて、経済的圧迫を受けた様々な階層、および労働環境や自らの法的権利縮小に不満を抱く人々の集団が行う抗議行動やストライキに、相次いで見舞われています。

 


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