米の在トンガ大使館が開設;太平洋での中国影響力拡大の中で
May 10, 2023 20:58 Asia/Tokyo
米国が9日、太平洋の島国トンガに大使館を開設したことは、近年中国の影響力が増す太平洋地域で外交拠点の拡大を図る米政権の新たな動きになると見られています。
米CNNによりますと、ホワイトハウスは同日、バイデン大統領が今月後半にインド太平洋地域を歴訪する際、パプアニューギニアを訪れるとの予定を確認しました。現職の米大統領がパプアニューギニアを訪問するのは初めてとなります。
米国務省のミラー報道官はトンガ大使館の開設について、両国の関係刷新を象徴するものであり、「二国間関係やトンガ国民、インド太平洋地域のパートナーシップに対する米国の関与の決意の強さを強調している」と形容しました。
ハリス米副大統領は昨年、太平洋諸島フォーラムの首脳会議で、トンガとキリバスに大使館を開設するバイデン政権の方針を発表していました。
トンガの大使館は首都ヌクアロファに位置します。米政権が太平洋諸島に大使館を開設するのは、2月にソロモン諸島大使館を再開設して以来、今年2例目となります。
米国務省の3月の発表によれば、バヌアツに大使館を開設する計画も進んでいるということです。
CIA米中央情報局の資料では、トンガは171の島で構成される国で、ハワイからニュージーランドまでの距離の約3分の2の位置にあるとされています。
これらの島のうち人が居住しているのは45島のみであり、トンガの人口10万5000人のうち3分の2は、本島のトンガタプ島で生活しています。
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