オランダで公務員が政府に異例の抗議、ガザ停戦決議棄権で
オランダで多数の公務員が同国外務省前に座り込み、パレスチナ自治区ガザ地区での停戦を求めて政府に抗議する異例のデモを行いました。
フランス通信によりますと、現地時間の21日木曜昼の休憩中に約30分にわたり行われたこのデモには、オランダ省庁職員約150人が参加しました。
参加者らは「公務員は停戦を要求する」と書かれた横断幕やプラカードを掲げ、ガザをめぐる政府の姿勢に抗議しました。
デモの広報担当で、自国政府の姿勢を受けて先月外務省から辞職したというアンヘリク・アイペさんは「政府がまだ永続的な停戦を求めていないことへの憂慮があり、それがきょうわれわれがここにいる理由だ」とコメントしています。
また、デモ参加者のイェッセ・ヤンセンさん(34)は、「停戦をめぐるオランダの姿勢に賛同できないからここに来た」とし、「国際法違反が起きている中、ただ傍観していることはできない」と述べました。
オランダではデモが頻繁に行われますが、公務員が政府の方針に反対して抗議デモを行うのは極めて稀だとされています。
オランダでは去る10月にもガザをめぐり、公務員約200人が議会に書簡を送り、シオニスト政権イスラエルに対しガザ爆撃停止および、「罪のない民間人の保護」を促すよう要求していました。
オランダは先週、国連総会で行われたガザ停戦を求める決議案の採択で、圧倒的多数の加盟国が賛成票を投じる中、ドイツやイタリアと共に棄権しました。
ブラウンススロット・オランダ外相は棄権理由として、決議案の文言でイスラエルの自衛権に関する「明確さが不十分」だったことに加え、10月7日のパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスによるイスラエル急襲への言及がなかったためと説明しています。