May 12, 2024 18:40 Asia/Tokyo
  • 米世論調査で、アジア系国民3人に1人が人種差別経験あると回答
    米世論調査で、アジア系国民3人に1人が人種差別経験あると回答

アメリカの最新世論調査で、アジア系アメリカ人のほぼ3人に1人が過去1年間に人種差別を経験していることが明らかになりました。

英市場調査会社サヴァンタと非営利団体のTAAFアジアンアメリカン財団が実施した世論調査「STAATUS Index」では、アジア系アメリカ人の30%以上が過去1年間に侮辱的扱いを受け、さらに29%が身体的あるいは言葉でのいやがらせをされたと回答しました。

あるデータによれば、アメリカでは反アジア感情が根深いという結果も出ています。

加えて同国では、新型コロナウイルスのパンデミック中にアジア人への憎しみがさらに増大しました。

今回調査に回答したアジア系アメリカ人のうち、「自身が身体的いやがらせを受ける可能性がある」としたのは41%、「この先5年間に差別を受けると思う」としたのは59%となりました。

また、民主党支持のアジア系アメリカ人は、共和党支持のアジア系アメリカ人よりも差別されていると感じる割合が高くなりました。

さらに、世代間の感じ方にも違いがあり、16歳から24歳までのアジア系アメリカ人のうち、自分が差別される可能性は非常に高いとしたのは38%であったのに対し、75歳以上でそのように答えたのは17%でした。

一方、アジア系アメリカ人に関連する出来事や政策を挙げることができたアメリカ人は、55%となりました。

この調査は、社会においてアジア系アメリカ人の認識度を高めることも目的とされていますが、アメリカ人の彼らへの認識度は、52%がアジア系アメリカ人の著名人を挙げられないほど低いもので、さらに半数は、好きな映画に出てくるアジア系アメリカ人のキャラクターの名前を挙げることができませんでした。

しかしこれと対照的に、黒人およびヒスパニック系のアメリカ人の大半はアジア系アメリカ人との交流を持ちたいと考えていることが分かりました。

米マサチューセッツ大学ボストン校政治学部教授・アジア系アメリカ人研究所長のポール・ワタナベ氏は、

「我々は、人種をめぐり根深くかつ望ましくない見方をされていることを理解し、それらと闘い続けていかない限り、危機の際に自分たちが脅かされることになる」

と述べています。

 

「STAATUS Index」は、今年1月30日から3月13日までアメリカに住む16歳以上を対象にオンラインパネル形式で実施され、6272人から回答を得ていました。

 


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