他国の領土に関するトランプ氏の主張は帝国主義の復活か?
(last modified Wed, 22 Jan 2025 11:31:01 GMT )
1月 22, 2025 20:31 Asia/Tokyo
  • 他国の領土に関するトランプ氏の主張は帝国主義の復活か?
    他国の領土に関するトランプ氏の主張は帝国主義の復活か?

トランプ米大統領がメキシコ湾を「アメリカ湾」に改名する大統領令を出したことに対し、メキシコが強く反発しました。

【ParsToday国際】トランプ大統領は就任後、メキシコ湾を 「アメリカ湾」 に改名する大統領令に署名しました。この命令により、米内務長官は30日以内にメキシコ湾の名称変更に向けあらゆる「必要な措置」を講じる必要があります。前代未聞とされるトランプ大統領のこの行動は、メキシコから強い反発を受けました。

メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は「トランプ氏の行動に関係なく、メキシコ湾は全世界でメキシコ湾として認知されている」「彼ら(=トランプ氏ら)はアメリカ湾と呼んでいるが、私たちにとってはあくまでもメキシコ湾であり、全世界にとってもそれはまだメキシコ湾だ」と語りました。

一方、トランプ氏が併合を主張しているグリーンランドのムテ・エーエデ首相は、「このデンマークの自治領は自分たちの意志で自らの将来を決定したいと考えており、米国のものになることは望んでいない」と表明しました。

メキシコ湾の名称変更、カナダ、グリーンランド、パナマの米への併合というトランプ大統領の姿勢は、他国に対するアメリカの真の姿勢、つまり露骨な覇権主義に基づくトップダウン的なとらえ方を世界に改めて明示した形となりました。

アメリカはこの21世紀にあって、しかも世界規模で大きな情勢変化が起きているにもかわらず、19世紀や20世紀と同じ帝国主義的な見方で他国をとらえており、国際法を無視して自国の利益のみに基づいて一部の国や地域の名称を変更し、支配しようとしています。しかしトランプ大統領のこうした行動は、確実に相手の国や地域から強い反発を招くことになるでしょう。

 


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