策略を繰り返す米;中国を脅威と吹聴してアジアへの武器販売を増量
(last modified Sat, 31 May 2025 10:24:19 GMT )
May 31, 2025 19:24 Asia/Tokyo
  • ピート・ヘグセス米国防長官
    ピート・ヘグセス米国防長官

ピート・ヘグセス米国防長官が、アジアでの武器販売増量という同国の目標を示す発言の中で「アジアにおける米の同盟国は、中国という脅威のために防衛費と軍事費を増やすべきだ」と主張しました。

【ParsToday国際】イルナー通信によりますと、ヘグセス米国防長官は31日土曜日、「中国という脅威は現実のものであり差し迫っているものだ」と警告し、インド太平洋地域における米国の同盟国に対し防衛費の支出を増やすよう求めています。

シンガポールのシャングリラ・サミット(IISSアジア安全保障会議)で初めて演説したヘグセス長官は、インド太平洋地域がトランプ米現政権にとって優先事項であることを強調しました。

また、中国に対する最も痛烈な発言の一つにおいて「誇張する理由はない」とし、「中国が引き起こす脅威は現実のものであり、差し迫っている可能性がある」と語っています。

さらに、「中国が台湾を征服しようとする試みは全て、インド太平洋地域と世界に壊滅的な結果をもたらすだろう」と述べました。

中国は台湾を自国の領土の一部とみなしており、必要なら武力行使してもこの自治島を「再統一」すると明言しています。また、中国は台湾周辺での軍事演習の回数と強度を増大させています。

一方で、台湾政府は中国の主権主張を拒否し、台湾の住民のみが自らの将来を決定できると主張しています。

ヘグセス長官は「中国がインド太平洋地域の力のバランス変更を狙い、軍事力行使の可能性に万全を期していることは誰の目にも明らかなはずだ」としました。

トランプ米大統領は以前、欧州の同盟国が防衛費を増額していないと批判していました。特に去る2月には、ベルギー首都ブリュッセルのNATO北大西洋条約機構本部での記者会見で欧州に対し、アメリカを愚者扱いしないよう警告しています。

一方、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は30日金曜、シャングリラ・サミットでの演説で、「ヘグセス長官が欧州に防衛費の増額を求めたことは正当だ」とコメントしました。

米国は1979年に中国との3つの公式宣言の下で「一つの中国」政策を正式に承認し、台湾との外交関係を断絶しましたが、近年、トランプ大統領は軍事兵器の販売や台湾との外交関係の樹立など、「一つの中国」政策に反する行動を取り、台湾との関係を拡大しています。

 

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter