米CNN:「イランは核兵器を求めておらず、イスラエルの情報は現実と矛盾」
(last modified Sat, 21 Jun 2025 05:20:50 GMT )
6月 21, 2025 14:20 Asia/Tokyo
  • イランの核施設の一部
    イランの核施設の一部

米CNNが、イランが急速な核兵器開発に取り組んでいるとするシオニスト政権イスラエルの主張は、この件をめぐる米国の複数の情報機関の評価と矛盾している、と報じました。

CNNは「イスラエルはイランへの攻撃当時、同国の核計画について一連の強い警告を発し、イランが核兵器取得の追求において後戻りできない段階に急速に近づいており、それを防ぐために攻撃が必須だったと主張した」と伝えています。

しかし、イルナー通信がこの米メディアの報道として伝えたところによりますと、米国の情報機関は異なる結論に達しています。米国の情報機関による評価に詳しい4人の関係者は「イランは核兵器の製造を目指していないだけでなく、核爆弾1発の製造・使用能力を獲得するまでには3年かかる」と述べています。

米当局者の一人である情報筋は、「ここ数日間のイスラエルによる攻撃はイランの核開発計画を数ヶ月遅らせただけだ」と述べています。実際、イスラエルはイラン中部ナタンズ核施設に甚大な被害を与えた一方で、厳重に警備されたテヘラン南方のフォルドゥ核施設は事実上無傷のままとなっています。軍事専門家は「イスラエルには特殊兵器と米国の航空支援なしにフォルドゥ施設に損害を与える能力はない」と指摘しています。

アメリカの元上級外交官で現在はCNNアナリストを務めるブレット・マクガーク氏は「イスラエルはこれらの施設を監視し、阻止するための行動を起こすことはできるが、解体は米軍による攻撃か合意によってのみ可能になるだろう」と語っています。これは、西アジアにおける複雑で費用のかかる戦争への関与を避けたいトランプ現米政権にとって、困難な状況を生み出しています。

一方、イランの核施設や軍事施設に対するイスラエルの攻撃を受けて、米民主・共和両党の複数の議員らが西アジアでの緊張の高まりを懸念し、トランプ政権に対し紛争の激化と戦争への米の関与を控えるよう求めました。

イランでは今月13日金曜朝、テヘランおよび国内の複数都市がイスラエルにテロ攻撃されたことを受け、多くの軍司令官、科学者、そして民間人が殉教しました。この犯罪を受けて、イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は同日夜のテレビでのメッセージで「軍は下劣な性質のシオニスト政権を大惨事に陥れるだろう。神のご意志あらば、力により彼らにとって行動も存続も苦いものとなり、彼らには決して容赦や温情はないだろう」と述べています。

一方のイランは、イスラエルによる残虐な攻撃への報復として、シオニスト占領地に向けて数十発のミサイルを発射し、13日夜に「真の約束作戦3」を開始しました。

 

 

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter