BRICS関連ニュース|イラン人科学者の才能からイラン・ロシア貿易の35%増加まで
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イラン・エルモサンアト大学の学術評議委員らがBRICS若手イノベーター賞を受賞
イラン・エルモサンアト大学コンピュータ工学部の学術評議委員2名が、第10回若手科学者サミットおよび第8回BRICS(新興経済国グループ)若手イノベーター賞を受賞しました。
この数日間におけるBRIC圏での重要なニュースとして、エルモサンアト大学の学術評議委員が「BRICS若手イノベーター賞」で先進的なAI人工知能プロジェクトを発表し、輝かしい成績を収めたこと、そしてイランとロシア間の貿易が35%という驚異的な伸びを記録したことなどが挙げられます。
【ParsTodayイラン国際】このニュース記事では、過去1週間のBRICS圏内における最新動向を振り返ります。
一大経済ブロックの台頭:テクノロジーから貿易まで
現在10カ国で構成されているBRICS新興経済国グループ圏内では先週、一連の情勢変化が見られました。それらはイノベーションや学術外交に始まり貿易やエネルギー協力に至るまでと多岐にわたり、多極化した国際体制の構築を目指すBRICS諸国の決意を如実に物語っています。またBRICS諸国の最新の学術イベントとして、今月15日から17日までブラジル首都ブラジリアで開催された第10回若手科学者サミットおよび第8回BRICS若手イノベーター賞において、イランのエルモサンアト大学コンピュータ工学部の学術評議委員2名が輝かしい成果を挙げました。
アブドゥッラー・アーミルハーニー氏は、「人工知能に基づく多面的な動画要約」と題したプロジェクトで、イランにおける3大優秀創意工夫プロジェクトの1つに選出され、「若手イノベーター賞」を受賞しました。このプロジェクトは、エルモサンアト大学、国家エリート財団、IRIBイラン国営放送局の協力により実現したもので、大統領府改革・進歩協力センターによる審査を通過し、イラン代表に選出されています。
このイベントではさらに、同学部の人工知能学科長であるモハンマド・レザー・モハンマディ氏も「若手科学者会議」に出席し、「農業における人工知能の応用」をテーマにしたプロジェクトを発表しました。
イノベーションへの転向:知識ベースプロジェクトへの50万ドルの支援
BRICSイノベーション基金は、共同イノベーションプロジェクトに対し、各プロジェクトごとに最大50万ドルの資金援助を提供する用意があると発表しました。イランの知識ベース企業にとって絶好の機会となる今回の公募で重点的に取り上げられている分野にはAI人工知能、再生可能エネルギー、ヘルスケア、先端材料などがあります。
自由貿易協定の実施でイラン・ロシア貿易が爆発的に成長
経済面では、EAEUユーラシア経済連合との「自由貿易協定」の暫定的な実施により、イランとロシア間の貿易は2025年5月から7月の間に35%の成長を記録しました。専門家らの間では、この飛躍的な成長はイラン経済の地域的市場およびBRICS圏へのさらなる統合に向けた重要な一歩であると考えられています。
BRICSの枠組みにおける中国のグリーン外交とロシアの原子力エネルギー
中国の習近平国家主席は国連気候変動サミットにおいて、「グリーン化と低炭素化への移行」が時代の必然的な潮流であると語りました。この発言は、ロシアがエネルギー分野における影響力拡大を続け、東アフリカ・エチオピアに原子力発電所を建設するための共同行動計画に署名した中で提起されたものです。
BRICSが戦略的機会となる道筋を歩むイラン
AI分野における科学的卓越性から貿易量の増加に至るまで、BRICS経済圏におけるイランの近年の成果は、この経済ブロック圏がイランにとって単なる政治的対話の場ではなく、科学的信頼性の獲得、技術移転、そして市場開発のための躍動的かつ効果的なプラットフォームであることを示しています。この傾向が続くことで、イランは、この新興超大国圏において、一加盟国として認められた存在から建設的で影響力ある勢力へと自らを格上げできうると考えられます。