トランプ氏が日本に中国との対立激化の回避を求める理由とは?
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トランプ米大統領が日本の高市首相に対し、中国との対立の激化を回避するよう求めました。
(last modified 2025-11-30T05:26:27+00:00 )
11月 30, 2025 12:11 Asia/Tokyo
  • 高市早苗首相(右)とドナルド・トランプ米大統領(左)
    高市早苗首相(右)とドナルド・トランプ米大統領(左)

トランプ米大統領が日本の高市首相に対し、中国との対立の激化を回避するよう求めました。

【ParsToday国際】日本の政府筋2名によりますと、ドナルド・トランプ米大統領は高市早苗首相との最近の電話会談で、中国との紛争のこれ以上の激化を防ぐよう要請したことを明らかにしました。また、中国を刺激すべきではなく、意見の相違は適切に管理すべきことを強調しています。

トランプ大統領と高市氏との電話会談は今月25日に行われた同大統領と中国の習近平国家主席との電話会談に続くもので、この電話会談で習氏は「台湾の中国への返還」を中国の世界秩序構想の重要な一部だとしていました。

米ホワイトハウスは声明で「米国は中国と非常に良好な関係を築いており、同時に緊密な同盟国である日本とも非常に良好な関係にある」と表明しています。

高市氏は今月7日の衆院予算委員会で、「台湾有事が発生した場合、日本の集団的自衛権行使の前提となる『存立危機事態』に該当しうる」と発言しており、この発言は中国とのここ数年で最大の外交対立に発展しました。

中国は高市首相の発言に強く反発し、今月13日には同国外務省が金杉憲治駐中国大使を呼び出して抗議した他、今月14日には、中国国民に対し日本への渡航を当面控えるよう注意喚起するなど、日本に対する強硬な姿勢を強めています。

また今月19日には、さらに中国政府が日本産水産物の輸入を事実上停止したことが明らかになりました。中国の王毅外相も日本に対し、「台湾問題に関して日本の指導者が軍事的なシグナルを送ることは『レッドライン(越えてはならない一線)』を越える行為だ」とし、「もし日本が今後もこの路線を踏襲するなら、中国として国家主権と領土保全の維持のみならず、第2次世界大戦後の成果と国際正義を守るためにも、断固たる対応を迫られるだろう」と警告しました。

トランプ大統領が高市首相に中国との対立激化の回避を要請したのは、主に台湾問題をめぐるアジアの両大国間のさらなる緊迫化がアジア太平洋地域におけるより広範な安全保障と経済の危機に発展しかねない、というアメリカの懸念によるものと思われます。

トランプ氏の今回の要請理由としては、以下の点が挙げられます;

- 地域の安定維持:米国は、日本のあらゆる挑発行為が、中国による軍事または経済上さらなる強硬な対応を助長することを懸念している

- 経済危機の防止:中国と日本はアジアの二大経済大国であり、両国間の紛争は世界の供給網と金融市場を混乱させる可能性がある

- 米中戦略的競争に焦点集中:アメリカは中国との紛争を自ら管理したいと考え、同盟国の独自の行動による状況の複雑化を望んでいない

- 台湾問題:米国は台湾を支持している一方で、この危機が中国とその同盟国との直接の戦争に発展してほしくないと考えている。その理由は、そうした状況になれば、米国が軍事介入を迫られる可能性があることによる

日中間の緊張激化の結果に関しては、以下の点にも見逃せません;

1. 軍事紛争のリスク:日本が台湾紛争に公然と介入した場合、両国軍間の軍事衝突の可能性が高まり、極東アジアだけでなく世界全体に影響を及ぼしかねない

2. 世界経済に生じる混乱:中国と日本はテクノロジー製品の生産と輸出において重要な役割を果たしており、いかなる危機も、半導体から自動車に至るまで、世界の供給網に混乱をもたらす可能性がある

3. 両国におけるナショナリズムの高まり:緊張激化により、日中両国内の雰囲気が極端なナショナリズムへと向かい、外交的和解・宥和の可能性が低くなることが考えられる

4. 地域協力の弱体化: ASEAN東南アジア諸国連合やCEPEA東アジア包括的経済連携構想などの地域組織が圧力を受け、多国間協力が揺らぎかねない

5. 米国への圧力の高まり:アメリカは同盟国(日本)への支援と中国との紛争阻止の間でのバランスを迫られる可能性があり、これは米国の外交政策にとって深刻な課題となりうる

結論として、トランプ大統領が高市首相に対し、中国との対立激化の回避を求めたことは、こうした緊張が安全保障と経済に及ぼす影響をアメリカが強く懸念していることを反映しています。米国は、アジア二大国間のあらゆる危機が、瞬く間に世界的危機に発展する可能性を認識しています。したがって、トランプ大統領の助言は無条件の対日支持表明である以上に、危機管理および、中国との直接対決の回避に向けた試みだと言えるのです。

 

 


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