トランプ氏がホンジュラス大統領選介入により求めているものとは?
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中米ホンジュラスが現地時間30日日曜の総選挙を前に、不正疑惑、政情の緊迫化、そして米国の露骨な干渉など厳しい状況に瀕しています。この選挙は、同国の経済と安全保障の将来、そしておそらくは中米における外国の影響力のバランスを変える可能性があると見られています。
(last modified 2025-11-30T05:26:28+00:00 )
11月 30, 2025 12:03 Asia/Tokyo
  • ドナルド・トランプ米大統領(右)とエルナンデス前ホンジュラス大統領(左)
    ドナルド・トランプ米大統領(右)とエルナンデス前ホンジュラス大統領(左)

中米ホンジュラスが現地時間30日日曜の総選挙を前に、不正疑惑、政情の緊迫化、そして米国の露骨な干渉など厳しい状況に瀕しています。この選挙は、同国の経済と安全保障の将来、そしておそらくは中米における外国の影響力のバランスを変える可能性があると見られています。

人口約1000万人の中米の小国・ホンジュラスで開催される今回の選挙は、この貧国の今後数年間の政治・経済の方向性を決定づける可能性があり、大統領、国会議員128名、市長298名、そして市議会議員2000名以上が選出されることになっています。

ホンジュラスは、この地域の多くの国とは異なり、小選挙区制を採用しています。つまり、絶対多数を必要とせず、最多票を獲得した候補者が当選者となります。ホンジュラスの有権者は約650万人で、前回選挙(2021年)の投票率は約69%でした。

しかし、今回の選挙は単なる国内の競争というだけではなく、不正疑惑や街頭での抗議、軍の介入、そして特に米国からの外部圧力などにより、状況は非常に緊迫化しています。

ホンジュラスでは現在、有権者にとって貧困、ギャングの暴力、政府の腐敗、移民といった慢性的な問題が主要課題に含まれています。

LIBRE左派自由復興党(リブレ)のシオマラ・カストロ大統領(66)が率いる現政権は2021年からスタートし、極度の貧困の削減や治安の改善で進歩を遂げていますが、ホンジュラスの憲法により再選は認められていません。

今回の選挙は、3人の有力候補の間で三つ巴が繰り広げられています。カストロ政権下で財務・国防相を務めたリブレ党所属のリキシ・モンカダ候補(60)は雇用創出、汚職撲滅、社会福祉強化といった左派政策の継続を訴えていまする。Tリサーチなどによる最近の世論調査では、同氏の支持率は44%でリードしているものの、対抗馬はこの数字に疑問を呈しています。

2022年に副大統領を務めたものの辞任し、長年テレビ司会者やスポーツジャーナリストとして活躍してきた自由党のサルバドール・ナスララ候補(72)は、経済改革と汚職対策の改革を重視しており、一部の世論調査では19.6%の支持を得ています。

レバノン生まれの実業家で、保守系国民党所属の首都テグシガルパ元市長、ナスル・アスフラ候補(67)は、インフラ整備や治安維持、投資誘致に力を入れています。

現在、ホンジュラス国内では軍と選挙管理委員会による干渉の疑いが懸念を引き起こしており、同国の大統領選挙における最も顕著な外国勢力はドナルド・トランプ米大統領による直接的な干渉です。

今月26日、トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿を通じてアスフラ氏への支持を公表し、彼を「ホンジュラスにおける唯一の真の自由の友」だとしました。

トランプ氏は「アスフラ氏が勝利した場合、米国は財政支援や安全保障協力を含む『幅広い支援』を行う」と約束したものの、「もし彼が勝利しなかったなら、米国はホンジュラスに対する投資を制限するだろう。それは、誤った指導者が悲惨な結果をもたらす可能性があるからだ」と警告しています。

トランプ大統領はまた、コカイン密売の罪により米国で懲役45年の刑に服役中のホンジュラス元大統領、フアン・オルランド・エルナンデス氏(国民党所属)に全面的な恩赦を与えると発表し、同メッセージの中で、エルナンデス氏は「厳しく不当に」処罰されたと書き込みました。

この支持の理由は、トランプ大統領の反左派外交政策に根ざしており、同大統領はアスフラ候補を麻薬密輸組織と戦うパートナーと見なしています。エルナンデス大統領が所属するホンジュラス国民党は、同大統領自身が麻薬密輸罪で米国にて服役中でありながら、エルナンデス大統領の任期中、安全保障に関して米国政府と緊密に協力していました。

一方、トランプ大統領はリブレ党のモンカダ候補を「共産主義者」、ナスララ氏を「共産主義者に近い」と評し、ホンジュラスが「第2のベネズエラ」になる危険性があると警告しています。

ホンジュラス大統領選挙への米国大統領によるこの露骨な介入は、二つの意味合いを持っています。一つは、トランプ氏の支持がアスフラ氏の勝利の可能性を高める可能性があるということです。

一方、ホンジュラスの有権者の中には、今回の選挙でトランプ氏が支持する候補の敗北の可能性を受けてトランプ氏が激怒することを予てから懸念している者もおり、このためトランプ氏の公然たる干渉は、多くのホンジュラスの有権者の国民的自負心を傷つけ、一部の有権者がアスフラ候補から乖離する可能性があります。

さらに、トランプ大統領によるエルナンデス氏への恩赦は、ホンジュラス国内外の反汚職活動家の怒りを買っており、これらの介入が最終的にアスフラ氏の対抗馬にとって有利に作用する可能性もあります。したがって、今回ホンジュラスで行われる選挙は、国内の民主主義の試金石となるとともに、ホンジュラスにおける外国の政治的影響力の程度を測る重要な試金石でもあると言えます。

 

 


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